ポータルの扉を叩けばー交差する時間２ー

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「かんぱーいっ！」


私はジュースの入った瓶を高々と上げる。


だけどみんなは、片手に瓶を持っているわりに、ポ

カンとした顔で固まっていた。




翔平「えーっと…なんで乾杯なわけ？笑」


北「なんかみんなで、ワイワイしたい気分なんだ

と。笑」


陣「ったく、Aは何事も急な奴だな〜。」



「はいはい、みんな飲んで飲んで！今日はパァーッ

といこうじゃないか！」



慎「何キャラなの。笑」





大広間で、みんなと最後の晩餐。




なんて言えるわけないから、いつも通りにそれぞれ

で飲んだり食べたり、笑い合ったり。




少し違うことといえば、いつもより少しだけ夕食が

豪華ってとこ。




陣くんはパーティーということを意識してくれたの

か、ちゃんとそれなりの料理を手配してくれていた。





そんな中、いつものメンバーになってきていた、北

人くんと慎くん、翔平くんとくだらない話しをして

いたら、ふいに壱馬くんに優しく肩を叩かれる。



壱「A、来客。」


「えっ？来客？」



誰だろう…。


サラさんが忘れ物とか？




なんて思いながら、指さされたドアを見るとそこか

ら入ってきたのは、




嘉「A…。」


「…よっ、嘉将くん？！」



最後に会った時の、ミリタリー柄の洋服ではなく

て、今は眩しいくらいのカラフルな洋服を着てい

て、最初は一瞬、誰だか分からなかった。




「なっなっ、なんでここに？！」




北「壱馬、どういうこと？」




嘉将くんの登場で、シンッと静まり返った空間で、

北人くんは小声で壱馬くんに、怪訝な顔をして尋ねる。





すると、嘉将くんの後ろから動く影が見えたと思うと、


竜「よっ！久しぶりだな！」




嘉将くんと同じく、カラフルな洋服に変わっGIGGY

BOYSのみんなが、笑顔でゾロゾロと入ってきたのだ。




「みんなっ…！」




私はありえない光景に、思わず自分の口を両手で覆う。




壱「こいつらは…大丈夫だ。もう話しはついて

る。」



壱馬くんは、警戒するみんなに言う。





嘉「LUPUS 、保釈金の件は借りができた。」




陣「どういうことだよっ？！」



驚き、慌てる陣くんのリアクションで、私以外はこ

のことを知らなかったんだと、その時気づく。

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