ポータルの扉を叩けばー交差する時間２ー

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サラ「ふっ。何それ。

偽善者にでもなったつもり？」



嘲笑うかのように言われるけど、私は感情的になら

いよう、気持ちを落ち着かせる。




「聞きました。サラさんたちが血の繋がりのない親

子だってことも。だけど、お父さんはサラさんのこ

とを、」


サラ「あんたに分かるわけがない…よそ者のあんた

に。」



サラさんは俯いてしまい、長い髪で余計に表情が見

えなくなる。




サラ「父さんは…私に何も期待してないの！本当の

親子じゃないから！！」



心なしか、涙声になったサラさん。




「そんなことないです。お父さんはっ…、」


サラ「優しくて、子供の頃はそんなことなかった！

だけど…あたしが何か問題を起こす度に冷たい目で

見られる…。だから、あたしでも父さんを超えられ

るんだって思いたくて…、」




「それでSherRock と？」



サラさんは俯いて頷きもしなければ、否定もしない。



「お父さんは私を助けてくれた時に、サラさんのこ

とを心配してました。サラさんに距離をとられてい

るとことも…お父さんは分かってます。」




「だけど…いつでもサラさんを気にかけてる。血縁

関係があるない関係なく、お父さんはサラさんのこ

とを親子として、ちゃんと見てます。」



その瞬間、サラさんが顔あげると彼女の頬には涙が

伝っていた。




「まだ…SherRockと繋がっているなら、お父さんを

悲しませるようなことからは、足を洗いましょ

う？そんなことしたって、お父さんは超えられませ

ん。」




サラさんが、SherRockと手を組んだ理由が分かった

瞬間、あぁ彼女はきっと親子の絆を欲していたのか

もしれない…と思った。




サラ「あんたって、変わってんね。」



そう言って、私に手を差し出してきたサラさん。





「えっ？」と私はキョトンとしていると、




サラ「酷いことされた人に、そんなお説教するなん

て変わってんねって言ってんの。」




そしてまた更に手をグィッと差し出され、



サラ「目先のことだけになって、壱馬にキスした

り、酷いこと言ってごめん…。」





私はその手を握れば、彼女の手は冷たかった。



「ふふっ。私の世界じゃ、手が冷たい人は心が温か

い人が多いっていうんですよ。」




と言えばサラさんは少し顔を赤らめて、うるさい

な！とパッと手を離された。

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