62 ページ12
次の日、私は古い脚立に乗り一階の
踊り場にあるシャンデリアの
蜘蛛の巣を払ったりと掃除をしていた時、
ふと光の差し込む、格子状の玄関を見る。
「もう…出れたかな…。」
昨日、壱馬くんは言った。
ー明日には釈放されると思うー
私は窓越しに、嘉将くんたちが無事に釈放されたこ
とを、心の中で祈る。
その時、階段から降りて来た翔平くんは、
翔平「A〜っ!見てこれ!」
じゃーん!と両手を広げたり、かっこつけるポーズ
をしたりしている。
「どうしたの、そんな全身白い服で。笑」
私は脚立にまたがりながら言えば、
慎「サラさんのお父さんが、俺たちのユニフォーム
として用意してくれたんだ。」
慎くんも白い服を見にまとって、階段を降りてくる。
「…ユニフォーム?」
翔平「同じものを着て団結力も深め、そして
ROWDY SHOUGUNとしての威厳を持つ、的な?」
「なっ、なるほど〜。」
とか言ってみるけど、私の世界じゃそんなの暴走族
くらいで、あんまりピンとこなかった。
北「なんか俺、すぐ汚しちゃいそう。」
と、洋服の端っこをつまみながら北人くんが降りて
来たのを機に、他のメンバーも二階から顔を覗かせる。
みんな同じかと思いきや、一人一人若干デザインが
異なっている。
「な、なんかこんなに白い洋服の人がいると、威圧
感がすごいね。苦笑」
壱「ユニフォームは心理的なそれも、狙いだから
な。」
そう言って、手に黒の手袋をはめながら、階段を降
りて来た壱馬くんを見て、固まる私。
脚立にまたがったまま返事をしない私に、
慎「A?」と、声をかけられてハッとする。
「うううんっ、そうだね!」
翔平「おぬし、さては壱馬さんに見とれていたな?
笑」
翔平くんに下からニヤリと不敵な笑みで、図星なこ
とを言われてしまい、
「こっこれ片付けてくる!」
と、私は逃げるように脚立と掃除道具を持って、そ
の場を後にした。
慎「いい加減、慣れてほしいものですね。笑」
壱「え、俺またなんかやらかした?」
翔平「えぇ?!Aは壱馬さんの魅力に、」
北「やらかした、めっちゃやらかしたよ壱馬。」
樹「ほら北人さん、ミーティング始まるから行きま
すよ。」
(樹くんにズルズルと引きずられながら)
北「くそぉー!イチャつきやがってー!」
1397人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「THERAMPAGE」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みそじ(プロフ) - renさん» コメント&お褒めのお言葉ありがとうございます!! (2021年3月13日 18時) (レス) id: 6c1fcd7cbb (このIDを非表示/違反報告)
ren(プロフ) - とても面白かったで!最高でした! (2021年3月9日 14時) (レス) id: f6cfc9cab2 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ゆいなっとうさん» コメントありがとうございます!ここだけの話し、作成中は何度もMVを見直しました(^^;)笑 これからも暇つぶしに覗きに来てやってください(^^) (2020年4月6日 2時) (レス) id: c7b35b47f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいなっとう(プロフ) - 読んでいる最中に、白いスポーツカーとか、白い衣装と黒いスーツの衣装の場面が出て きて、これはもしやmvのあのシーン…?とニヤニヤ思い出しながら読んでました。最後のみんながあれ?ってなるところとても好きです! (2020年4月6日 1時) (レス) id: 93ffbdc4e8 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - nagiさん» コメントありがとうございます!また読み返して頂けて作者としてすごく嬉しいです( ; ; )更にお褒めのお言葉ばかりで恐縮です。笑 似たり寄ったりなものばかりですが、ぜひ時間潰しにでも読んでください(^^) (2019年12月22日 12時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みそじ | 作成日時:2019年7月22日 22時