ポータルの扉を叩けばー交差する時間ー

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そして顎で嘉将くんたちを指し、

ため息交じりに言う。




良かった…。とりあえず逃げることができたの

ね…。




「でもなんで…なんで嘉将くんたちが…？」





壱馬くんたちの居場所は、知らなかったはず…。






特殊部隊の人に取り押さえられながらも、抵抗する

嘉将くんたちを見れば、目が合う。




嘉「A違うんだ！」


「嘉将くん…。」




違うってなにが…？


やっぱり私が知らないだけで、嘉将くんたちは悪い

人だったの…？








サラ「あたしがYukiに教えたんだよ。あんたの大好

きなカズマの居場所をね。」





聞いたことのある声で振り向けば、そこには相変わ

らずスタイルも良くて、長い黒髪を搔き上げるサラ

さんが立っていた。




「サッ、サラさん…！なんで…？！」




サラ「協力すれば、大金くれるって言うから。」




タバコに火をつけながら涼太くんを見る、サラさん。




涼「みなさん、読みが甘いですね。」




「そんな…。」





サラ「あんたに熱を上げてるって聞いたYukiに、ち

ょーっと演技したらコロッと信じてくれちゃっ

て。」




嘉「アンタ…騙したのかよ…。」



サラ「騙された君が悪い。」




タバコの煙をフーッと、嘉将くんの顔に吹きかけた。





竜「どういうことだよ？！騙した、騙されたとか意

味わかんねぇよ！！」








話を聞けば、こうだった。



私を逃してたから、探し続けていた涼太くんはお金

に困っていたサラさんに目をつけて、ROWDY

SHOUGUNの隠れ場所を提供、そして私が姿を現わ

すまで監視することを条件に、手を組むことにした。




そこで私がまんまと現れて、JIGGY BOYSの所にい

たことを壱馬くんから聞いたサラさんは、私が気分

を害して外に出るよう仕向けるために、壱馬くんと

親密なフリをする。




私がJIGGY BOYSの所に移動したことを確認してか

ら、嘉将くんに接触してROWDY SHOUGUNの居場

所を教えた。




そして嘉将くんたちは、壱馬くんたちの所へ行く

が、結局その際に誰もいなかったので、そこにいら

れなくなるようにしただけとのこと。





サラ「ROWDY SHOUGUNとガキたちを全員、移動

させんの、ほんとめんどくさかったわ。」




「なんでわざわざ、そんなこと…、」





涼「衝突は、じらした方が面白いからだよ。その方

が気持ちも高ぶる。」




「考えが、ひねくれすぎてる…。」

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