ポータルの扉を叩けばー交差する時間ー

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すると、そのライオンが吠えるような

仕草をした後、映像はその口の中へ。



そこには、BABYLONIUM POWERと表示された丸い

光があった。





未来的な物すぎて、全然わからない。



これが壱馬くんたちと、どう関係あるの？






次は壱馬くんの顔写真を、タップしてみる。




「懸賞金一千万…、一千万？！」





これってもしかして…あの時みんなが言ってたやつ

だ…。



私は嫌な胸の高鳴りに襲われる。





北人くん、慎くん、翔平くん…と次々にみんなの顔

をタップしていけば一人一人に懸賞金がかけられて

いた。





「そんな…、どうしよう…早く帰らなきゃ…。」





早く帰って、みんなにこのことを伝えなきゃ…。


絶対捕まらない所に、隠れてって言わなきゃ…。



壱馬くんに…、壱馬くんに会わなきゃ…。





私はその瞬間、自分の中で何かが突き動かされた。







だけど、この部屋の外から嘉将くんたちの帰ってき

た声が聞こえ始める。



「っ！」




私は慌てて開いた画面を消して、その場から離れ近

くのソファに腰掛けた。






竜「ただいまぁ〜！あ、起きたのA。」



「おっ、おかえり！これ、勝手にもらっちゃっ

た。」



と飲もうとしていたボトルを、軽く上に上げれば、




嘉「ただいま、好きに飲んで良かったのに。あ、ち

なみにそれお酒だよ。」




「えっ？！そうだったの？！良かった…飲む前

で…。」




嘉将くんは、でも美味しいよ、といつもの優しい顔

で言う。




だけどふと思う。




こんなに優しい嘉将くんも、面白い竜太くんもきっ

と懸賞金狙いで壱馬くんたちを追ってるんだ…。





そういえば、初めて出会った頃も嘉将くんは言って

いた。




ー俺らもLUPUSに用があるんだー






そう思ったら、少し信用しかけてい彼等に対して、

急に一本の線を引いてしまう。





嘉「…なんかあった…？」



「えっ？！」



隣に立つ嘉将くんは私の変化に感づいたのか、顔を

覗き込んでくる。



「いやっ…なにもないよ？！」



嘉「そう？なんか…さっきと違うから…。」




「寝すぎちゃったせいかな？！あはは〜。」




と苦笑いして、なんとかその場をごまかす。





だけど、嘉将くんはじっと私を見てくるもんだか

ら、居心地悪くなっていたらタイミング良く、他の

メンバーがドカッと椅子に座りながら話し出したの

で、私も嘉将くんもそっちに意識が行った。

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