ポータルの扉を叩けば

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それからはこの場所に私は

いていいのだと胸を張れるようになって、

みんなとの関係も更に一歩踏み込めるようになった。





翔平「はーいっ、僕上がりでーす！！」


「え？！うそでしょ？！」


慎「あとは壱馬さんとAの一騎打ちだ。笑」


壱「ぜってぇ負けねぇぞ。」


「私だって！」





今、私たちはトランプでババ抜きをしている。


こっちではジョーカー抜きって言うんだって。


なんかオシャレな言い方。笑






それで負けた人が罰ゲームで、最初に上がった人の

言うことをなんでも聞くってことになってるんだけ

ど…、私と壱馬くんどちらかが罰ゲームをするハメ

になりそうで…。




こういう時のポーカーフェイスは本当に苦手だ。



しかも、私の顔をじっと見て、動揺を探る壱馬くん。



整った顔に、ガン見されたことがない私にとっては

もう負けたも同然だ。





そして私の手からゆっくりと、トランプを抜き取

り、上がり。と勝ち誇った笑みでテーブルにカード

を軽く投げた。




「えぇー！！…負けた…。」




翔平「んじゃ、罰ゲームはAってことで！」



「はぁ…、何すればいいのよ。」






ニヤニヤする翔平くんに、私はテーブルにうなだれ

ながら聞く。






翔平「そうだなぁ〜。…あ！ちょっと待ってて！」




翔平くんは奥の部屋に消えていき、戻って来た手に

は瓶が握られている。




翔平「じゃーん！これ一気飲み！」




慎「え、それ強いやつじゃない？さすがに…、」



「なにそれ？お酒？」




翔平「そう！これは壱馬さんがよく飲んでらっしゃ

るお酒でございます。」




壱「Aには無理無理。それは強すぎる。」




私はここで、いらない負けず嫌いを発揮してしま

い、かしてっ！と翔平くんの手から瓶を奪い取る

と、一気に飲みほす。




喉がすごく熱い。





慎「ちょっとAっ…、」


翔平「わーお。笑」


壱「正気かよ…。」




「プハァー！どう？飲めたでしょ？」




瓶をダンッとテーブルに置いて、私だってやればで

きんのよって顔をして勢いよく立ち上がる。



「さっ！二回戦やろう〜…、」




バタンッ！





慎「A？！」




翔平「きゃー！倒れた！！」




壱「おいおい、勘弁してくれよ…。」

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