ポータルの扉を叩けば

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雨で濡れた地面に、膝から

落ちる。





そして、私はとっさに目をつぶった。







すると真っ白い世界を、どこまでも果てしなく落ち

る感覚に襲われる。






えっ？！


なに？！



助けて！！





そう口から発して言ってるはずなのに、声にならな

い声のようで、気持ち悪い。







その瞬間、パンッと顔の前で手を叩かれたような気

がして、ガクンと意識が遠のく。






上手く言葉じゃ言えないけれど強いていうなら、す

ごく眠い時にガクンと眠りに入る感じ。







ーーーーーーー





「ん……、」





ゆっくりと目を開けると、見たことない天井がすぐ

に視界に入る。




なにかの倉庫…？





反射的に起き上がると、お尻がツンと痛い。



「〜っ！いった〜！」




これ絶対お尻打ってるわ…。





そして辺りを見渡せば、ここは広い倉庫のような所

のようだ。






「どこ、ここ…。」





広い倉庫の中にはなぜか、絶対動かなさそうな消防

車や、古びた鉄のはしご、ドラム缶からは火がチラ

チラ見えて、パチパチと音を立てる。






なんか、これ絶対やばい所じゃん…。




意識を失ってから、良からぬ組織に拉致されてしま

ったのか…？






どうしよう！！



助けて、おかあさーん！！泣






とりあえず私はここからの出口を探すため、立ち上

がるが、お尻はズキズキして上手く歩けないし、何

より寒い！





「いたたたた…さっ、寒い…。」





さっきまで蒸し暑くて、こ汗をかくほどだったの

に、今は真冬のように寒くて凍え死にそうだ。





「どうなってんの…ほんと…。」






ここにずっといても、身の危険を感じるので必死の

思いで歩き出そうとしたら、






？「えっ、誰…。」




「わぁあ！！」





物陰から金髪でヒョロリとした男の子が出てきた。




その拍子に私は足がもつれ、軽く尻餅をつく。





「いったぁ〜！」



？「大丈夫？」




そう言い、差し出してくれた手を掴もうとして見上

げてハッとする。





「うそ…、吉野北人…？！」



北「ヨシノ？俺は、LUCAS北人だよ？」





「えっ…？」








目の前にいる人は、あのランページの吉野北人なの

に、なぜか違う名前を名乗る彼。







あなたは誰？




そしてここはどこ…？

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