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あの時は一人でいることに

何も感じていないように思えたけれど、

今思えば、きっとこの男の子と同じで、

「つまらない」と感じていたんだろう。



男の子「パパとママは知らないんだ、僕が学校がつまらない

って思ってることを。」



地面に転がる小さなコンクリートの石を、音を立てながら蹴

る横顔は、少し泣きそうに見える。



「知らない、じゃなくて…言えないんだよね?」


男の子「えっ…?」



「お父さんとお母さんに言えない気持ち、すごい分かるよ。

お姉ちゃんもね、最近まで学校では一人だったんだ。」



男の子「そうなの?!」



男の子は「仲間がいた!」って顔で私を見上げる。



「最初は一人でいいって思ってだだけど、さっき言った二人

と話すようなキッカケがあってね。そこから少しずつ話した

り一緒にいるようになって…。誰かと関わることの良さを知

ったんだよね。」



男の子「関わる?」


「あっ…ごめん、そうだよね。関わるっていうのは、えっ

と…仲良くなるって意味かな。」



男の子「じゃぁその人達とお姉ちゃんは、すっごく仲良くな

ったってこと?」



「仲良く…、そうだね。仲良しになったかな。」



「とても仲が良い」とは、私の口からはまだ言えないけれ

ど、尊人さんと竜との関係は確実に前とは違う。



男の子「いいなぁ…、仲良しな人がいて…。」



ポツリと呟いた小さな彼を見下ろして、またもハッとする。



これじゃ、ただの自慢じゃないか!汗


この子は転校して人間関係に躓いているんだから、何かもっ

と良いアドバイスをしなくては!!



なにか良い案…、んー…。


と、頭を捻り案を絞り出そうとしていたら、ある人の行動を

思い出した。



「そうだ!それだ!!」


男の子は私を見上げて、怪訝な顔。


だけど、私は続けて言う。



「友達になろうって、言ってみるのはどうかな?!」


男の子「え…、それ僕が言うの…?」



明らかに不安と不満が顔に出ているが、茉莉花ちゃんの行動

を説明してみた。



「お姉ちゃんもこの前、同じクラスの子に言われたんだ。友

達になってほしい!って。」



男の子「…嫌だって言われないかなぁ…。」



「それ言われて嫌な気持ちになる人なんていないと思う!お

姉ちゃんも言われてびっくりはしたけど、嫌な気持ちにはな

らなかったし!」

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設定タグ:princeoflegend , THERAMPAGE   
作品ジャンル:恋愛
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすいません( ; ; )史上最強に亀更新になってしまっていますが、気長にお付き合いいただけたらな…と思っています( ; ; ) (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 怜菜さん» コメントありがとうございます!そしてお返事がかなり遅れてしまってすみません( ; ; )亀更新ですがこれからも頑張ります! (2021年12月3日 18時) (レス) id: 66d9708aec (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ(プロフ) - いつも更新楽しみです!もう〜竜!!光輝くんともどうなるか今後が気になります。 (2021年11月15日 7時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
怜菜 - 更新ありがとうございます。続きが楽しみです (2021年8月24日 13時) (レス) id: 546599bc4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みそじ | 作成日時:2021年8月24日 13時

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