Last Love (ページ10)

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「そうですか。

何もなくて良かったです！」

園に着くとすでにセコムの人と、警察官の人たちが

到着していた。

でも、調べてもらったところ結局セコムの誤報

ということで問題は解決した。

園長先生にも連絡をし、あとは引き継ぎの先生を

待つだけとなった。

同時に凛からもメールの返事が来ていたことに気づく。

凛大丈夫?席はステージから遠いから途中入場でも来れるからまた連絡して!

Aありがとう。誤報だったし、あとは引き継ぎだけだから間に合うと思う!

なんて油断していた自分に言ってやりたい。

そんなに人生甘くないぞと。

ーーー

「えっ？園長先生に直接ですか？」

先生「そうしてくれると助かるなぁ～って。

ほら、今日備品の納品もあったりでバタバタしてる

じゃん？

だから園長先生に説明してる時間すら作れなさそうで…。」

確かに今日はちょっといつもより忙しい日だ。

休みの私が残れば、みんなの負担が減る。

「…わかりました！残ります！！」

先生「ありがとう～！すごい助かる！」

大丈夫、きっと間に合う。

ーーー

…が、待てど暮らせど園長先生が来ない！！

もうライブが始まる時間が迫っている。

私はもう途中入場することを覚悟して、凛にメールをした。

Aごめん、途中入場決定っぽい。本当にごめんね。

凛には申し訳ないけど、仕方ない。

私には困っている人たちを放っておくことはできなかった。

ーーー

園長「ごめんなさいね～！電車が人身事故だったり

でなかなかたどり着けなくて…。」

結局、園長先生が到着したのはライブが始まって一

時間たった頃だった。

私は朝の電話での園長先生と同じように早口で引き

継ぎを行い、足早に、いやダッシュでライブ会場へ

と向かった。

会場へ着くと、外まで聞こえる黄色い大歓声。

見たことも、ほとんど聞いたことないのになぜだ

か、やっと見れる、やっと聞けるという感覚になった。

一歩会場へと足を踏み入れると、ステージ上ではた

くさんの男性が歌い、踊っている。

これが、ザ・ランページ…。

印象的な3人の歌声に、迫力あるパフォーマンス。

遠くて顔なんかあんまり分かんないけど、それでも

彼等の魅力は充分伝わった。