Last Love (ページ8)

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実家暮らしで休日ともなれば、

ダラダラ過ごすこと間違いない！

私は週休二日の休みをソファでの～んびり過ごしていたら、

母「ちょっと！掃除機かけるからどいたどいた！」

せかせかと動く母親に端っこに追いやられる。

「せっかくのんびりしてるのにー。」

私は口を尖らせて母親に聞こえるようにつぶやく。

テレビでは家族の誰かがつけてそのままにしてある

歌番組の特番が流れている。

ーそれではCMの後は、ザ・ランページの皆さんによ

る歌とパフォーマンスを披露して頂きます！ー

ん？ランページ…ランページ…

「あ！！！」

凛とあの彼が言ってたランページ！！！

そうだ、曲を聴くの忘れていた…。

しかもライブ行くの明日じゃん！

これは聞いておかないと凛に怒られちゃうな。

その時、

ピンポーンと玄関でチャイムが鳴る。

え、タイミング…。

掃除機をかけている母に

お母さーん誰か来たよーなんて言えるはずもなく、

私は玄関に走った。

きっと間に合う！CMは意外と長い時あるから！

…だけど、いつもあるところに印鑑もなければサイ

ンするボールペンもない。

ましてや、宅配のおじちゃんもボールペンをこんな

時に限って持ってなくて、掃除機の音で聞こえてい

ない母親に変わって私は自分の部屋へ走り、ボール

ペンを探す旅に出た。

ーありがとうございました！迫力のある歌とパフォ

ーマンスでしたね！次は……ー

「まじか…。」

私が任務完了してテレビの前に戻るとすでに次の

アーティストの紹介へと進んでいた。

肩をがっくり落としていると、

母「今日これからみっちゃん達来るっていうからま

た相手よろしくね。」

「え？！今日？！」

みっちゃんというのは、母親の妹の子供。

ミツヒロって名前だからみっちゃん。

私にとっては甥っ子になる。

叔母さんは旦那さんの愚痴がたまるとよくうちへ来

ては姉である母に愚痴りに来る。

そこまではいいんだけど、その愚痴ってる間は、

年中になるみっちゃんの戦いごっこの相手を延々と

させられるってわけ。

可愛いんだけどさ、延々となるとさすがに

お姉さん疲れるわけで…。

でも私に拒否権はなく、そうこうしている間に、

パワーのありあまったヒーロー戦隊は到着した。

この日、私は軽く20回は死んでは生き返ってを繰り返した。