Last Love (ページ50)

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ーえ、あいつ本気にしてんの？

悪いけど、あいつとは冗談でも無理だわー

ゲラゲラゲラ

嫌な笑い声、嫌な空気。

私にだけ優しいと思ってた。

私だけ特別かと思ってた。

勘違いにも程あるってやつね。

もうこんな思いはしたくない。

もう傷つきたくない。

ガバッ

「はぁ…はぁ…」

最悪だ。

嫌な夢、二度と見たくない夢を見るなんて。

時計の針を見ると、まだ寝てていられる時間だった。

布団にくるまり目を瞑れば、ついこの間の遊園地で

の出来事が鮮明に浮かんでくる。

北人くんの口から、大切な人ができたと聞くのは、

スタートラインに立った瞬間蹴り落とされるほど、

あまりにも酷だった。

だからまた私は、逃げたんだ。

ピピピッピピピッ

目覚まし時計が鳴り、重い体を無理やり起こす。

なんだか、あんまり寝た気がしないな。

どんなに辛いことがあっても

それでも朝はやってくるものだ。

職場に行く身支度をしていた時、ローテーブルの上

に置いてあるチケットが何気なく目に入った。

そうだ、凛に確認してみないと…。

私はまた運良く休みだったし、最悪一人でも行って

みようかな。

前回は全くと言っていいほど見れなかったのもある

けど、二人の頑張るものをちゃんと見てみたい。

それに席もそんなに近くないよね。

その方がいい。

北人くんに気づかれたくないから…。