Last Love (ページ49)

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どうしてここに？

私たち3人だけ、まるで時が止まったかのよう。

最初に口を開いたのは壱馬くんだった。

壱「ごめん、A。

今日ここでロケしてんの俺だけじゃなかったんや。」

「えっ…」

その言葉ですぐに分かった。

あぁ、北人くんも一緒にロケで同じ場所にいたんだと。

「そうだったんだ…私てっきり…」

北「Aに話したいことがあったんだ。」

私の話を遮り、まっすぐ私の目を見てくる北人くん。

嫌だ…聞きたくない…

これ以上、傷つけないでほしい。

壱「A、もう行け。」

壱馬くんはそっとこの場を去ることを促してくれる。

北「壱馬！俺はAと話が…」

「ごめんね北人くん。

私…やっぱり北人くんの話しを聞けるほど強くない…」

そう、後ずさりしながら言い切った後に私は逃げた。

傷つくことから。

ーーーー

～北人～

北「どうして…」

壱「Aが決めたことなんやから。」

どうしてAがいることを教えてくれなかった？

なんで連絡がつかないの？

傷つけてしまった理由は何？

たくさん聞きたいことがあるのに、Aの方からそ

れすらも拒絶されてしまった。

それに、壱馬とAは特別な関係になったの？

一番聞きたくて、聞けないこと。

北「なんでAがいること教えてくれなかったの？」

壱「Aにこれ以上、辛い思いしてほしくなかった

からや。」

壱馬の目は本気だった。

本当に大切なものを守る目をしていたんだ。

俺にはまだ、そんな目ができる自信がない。

そう思った時、自分中で何かが弾けて

これ以上、答え合わせをする気がなくなった。