Last Love (ページ35)

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凛「誰が芸能人好きになっちゃ

いけないって決めたの？」

「えっと…それは…」

そう言われても、分からないのが正直な答え。

凛「いい？芸能人だろうが、なんだろうが好きにな

っちゃいけない人なんてこの世にいないの。

ただ、好きになった後の自分がどうするかってのが

重要なわけ。」

凛「まぁ叶わない恋の既婚者とか、人の彼氏好きに

なっちゃってもその後、自分でどう消化するかで変

わってくると思う。諦めなきゃいけなくても、一生

懸命その恋に蹴りがつけられたら、自分がまたレベ

ルアップできるじゃん？」

凛の言っていることが、グサグサと自分の胸に刺さる。

凛「でも、Aはスタートラインにも立ってない

の！そこに立たずに、逃げ出して棄権してばっかり

してるんだよ？そんなのもったいなくない？」

その言葉でハッとした。

私は過去にとらわれてばかりで勝手にルールを作っ

て、逃げ出してばかりいた自分がかっこ悪いと。

あれ？目が熱い。

自然と涙がボロボロと流れ出てくる。

凛「Aも恋愛、していいんだよ？

傷ついてこそ、本当の恋愛なんだから！」

あーもうそんな泣いたら明日、目腫れちゃうよ！な

んて言いながらも、凛はティッシュを渡してくれた。

こんなに涙腺崩壊するなんて思わなかったな。

この席が半個室みたいになっててよかった。

私はグズグズの顔を上げて、

「ありがとう、凛！

私、もう一度恋愛する。」

凛「泣きたくなったらいつでも、私の胸貸すよ！」

親友からのこれ以上とない、後押しのおかげで私は

やっとスタートラインに立てた。