Last Love (ページ34)

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凛「で？で？で？！」

凛はテーブルから身を乗り出して

興味津々な顔で聞いてくる。

「え…だから駅の手前でバイバイしたよ？」

凛「それだけ？」

「うん、それだけ。笑」

今日は仕事終わりで、ライブの日以来の凛とご飯に来た。

あれから壱馬くんと北人くんとどうなってるんだと

質問攻めにされたので、2人との最近の出来事を説明

し、北人くんとの出来事を話し終わったところ。

凛「てっきりお持ち帰りとかされてるもんだと思っ

てたのに。何その健全な高校生みたいな感じ。」

凛はビールに口をつけながら爆弾発言。

「はいぃ？！あのね、あの2人は一応、芸能人であっ

て、たまにご飯とか食べるくらいの仲なだけだよ？！

そんな…その…そういうことにはなりません！」

私は飲んでいたカクテルを吹き出しそうになった。

むしろ「友達」とすら言ってもいいのか分からない

くらいだよ…。

凛「そうか～…芸能人でも健全な人もいるのね…。」

平気で芸能人をディスってる言い方してるけど、軽

く酔っている凛のことだから、もうとりあえずそこ

は目を瞑ることにするしかなかった。

凛「でAはどっちが好きなの？」

「っ！！なに？！どういうこと？！」

今度は箸で掴みかけた、料理を落としそうになった。

凛「親友の目までも騙せると思うなよ？」

ドキリ

散々、目を背けてきたのにあっけなく親友の凛には

気づかれてしまう。

「私はもう恋愛しないっていうか、するべきじゃな

いって決めてるから…」

凛「決めてるからって、それ自分だけのルールじゃ

ん。ルール破ったからってバチが当たるわけじゃな

いんだし、そんなルールに縛られてるのを見てる方

が辛い。」

「でも…もう前みたいに傷つのが怖い…」

背を向け続けたことに対して正論を言われてしま

い、私は居心地が悪くなり、おしぼりを無意味に畳

んでは開くを繰り返す。

凛「傷つかずにできる恋愛なんて偽物だと思う。

良いことばかりの恋愛なんて本当の恋愛じゃないって。」

酔っていると思っていた凛は、真剣な顔で見つめてくる。

「凛の言う通り…ごもっともです。

でもね、2人は芸能人であって私たち一般人とは違う

じゃん？だから好きになられても迷惑だと思う…。」

そう、私たちの間には芸能人と一般人という壁がある。