Last Love (ページ30)

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その時、私たちの真上から

見覚えのある可愛らしい顔が

覗き込んできた。

男の子「イヒヒッ！」

「ぅわぁ！！！」

私は驚きで勢いよく起き上がる。

北「びっくりした～。

あれ？さっきの…」

そう、さっき手当てしてあげた男の子と女の子が立

っている。

男の子「僕、また遊びたくなっちゃったから来たん

だ！妹も連れて来たんだよ！」

とびっきり笑顔で応える男の子。

「そっか～。怪我は大丈夫？」

男の子「うん！さっきお姉ちゃんがやってくれたか

ら大丈夫！！」

良かった、なんて胸をなでおろすと、

男の子「お姉ちゃんたちってラブラブなのー？」

「え？！！」

私が慌ててる様子に対してなのか、この質問に対し

てなのか、隣で北人くんはクスクス笑っている。

「ちっ、違うよ？！お友達だよ！」

男の子「えー、絶対ラブラブだよー。

だって僕のママとパパもここで同じことする時あるよ。」

どうやら2人で寝転ぶことを、この男の子のご両親も

するそうで…

北「じゃお兄ちゃんたちも同じだね。」

北人くんは優しく男の子の頭を撫でながら言った。

「ちょっ、北人くん？！」

北「子供の想像を壊しちゃだめだよ？」

なんていたずらな顔で言う。

あぁ、もう北人くんの魅力が大爆発している。

私は急に恥ずかしくなって、妹ちゃんの方に

あっちでクローバー探しに行こ！と連れ出した。

期待しちゃいけないのは分かってる。

でもここで四つ葉のクローバー見つけられたら、少

しでも期待しちゃいそうな自分がいた。

ーーー

～北人～

少し離れたところでクローバー探しするAと妹ち

ゃんを見ながらボーイズトーク。

男の子「お姉ちゃんって優しいね。」

北「そうだね。優しくて可愛いよ。」

男の子「それお姉ちゃんに言えば喜ぶから僕が言っ

てきてあげるよ！」

北「シー！ダメダメ。

まだお兄ちゃんとの秘密にしておいて？」

伝えるべき時になったら、自分から言いたい。

もう少し大人になれば、このお兄ちゃんの気持ちが

分かるようになるよ。