Last Love (ページ28)

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新緑が眩しく、時より

吹く風が心地いい。

中目黒にもこんな場所があったなんて知らなかった。

「ん～！リフレッシュになる～！」

ベンチに座り伸びをする私。

ここは少し高台にあるせいか、近くの建物を見下ろ

せる景色だ。

北「ここは俺の秘密の場所だからね。」

「えっ？！それなのに私なんかに教えちゃっていいの？！」

北「Aは特別。」

なんてニコニコしながら言う北人くん。

こんなこと言われたらみんなイチコロだよ。

私は動揺を隠すように、

「のっ、飲み物でも買ってくれば良かったね！」

手ぶらで来ちゃった私、気が利かないな…。

北「そんなこともあろうかと、買ってきました～。」

北人くんがじゃーんと言いながら、紙袋から出した

のは私たちの出会いのキッカケともなった、あのコーヒー。

「えー！Amazing coffee だ！！」

北「カフェラテで良かった？」

「うん！大丈夫。

わざわざ買いに行ってくれてありがとう。」

北人くんは少し照れくさそうに、

北「俺も飲みたかったからいーの。」

って気を使ってくれた。

それからは、コーヒー片手にたわいもない話しをした。

なんだか、のんびり時間が過ぎていき心地がいい。

そう思わせるのもきっと北人くんの魅力の一つなん

だろうな。

でも今日は友達として来たのに、これじゃまるで恋

する女の子だ。

何を考えてるんだ！と自分に喝を入れ直し、背筋を

しゃんとしたら、

どしたの急に、と北人くんに笑われた。