Last Love (ページ23)

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「今月のあなたの恋愛運は

波乱万丈となるでしょう…。」

私は雑誌の最後の方にある占いのページから顔を上げた。

今日仕事は休みで自室のベッドに寝転びながら、買

ってきたばかりの雑誌を見ていた。

波乱万丈か…。

でも恋愛する気はないしな…。

そういえば壱馬くんとは冗談も言い合えるし、読ん

でいる本もかぶってるしで、一緒にいて落ち着く。

男の人でそう思える日がくるなんて思ってもみなかったな。

壱馬くんみたいな人と恋愛ができるようになったら

少しは変われるのかな？

壱馬くんの好きな人はさぞ幸せだろうな…。

♬～

その時、ベットから離れた場所で携帯が鳴った。

着信音だったので、私は急いで携帯の元へ行った

ら、テーブルの角に足の小指をぶつけた。

「～っいったぁあ！！」

電話が切れちゃう！

激痛の小指をかばいながら、表示されている名前も

見ずに、なだれこむように電話にでた。

「～っ！もしもし？！」

北「もしもし…。A？」

「ほっ、北人くん？！」

私はあまりの衝撃で小指の痛さも吹っ飛んだ。

北「ごめん、なんか取り込み中だった？」

「全っ然！ちょっと足の小指をぶつけただけ。笑」

北「えっ、何やってんの。笑」

つっこまれても北人くんのふんわりした声になんだ

かドキドキする。

「でももう大丈夫！それより久しぶりだね。元気だった？」

北「うん、元気だったよ。Aは？」

「元気元気！そういえばこの前、壱馬くんとたまた

ま会ったよ！」

北「うん、壱馬から聞いた。」

あれ？なんか北人くんテンション低い？

こんな感じだっけ？

「そっかそっか！

ごめん話しそらしちゃって。電話どうしたの？」

北「あー…うん、そのー…。」

なにか言いにくそうにしている北人くん。

どうしんだろう、何か問題でもあったのかな…。

北「あのさ、急なんだけど…明日って空いてる？」

電話を耳にしたまま、私はしばらく固まった。

なんだろう、この胸の高鳴りは。

耳に響くくらいドキドキしている。