恋文の書き方２

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住職「はい、これで大丈夫ですよ。」


「ありがとうございます！

無理言ってすいませんでした…。」




私はシェアハウスを出た足で、おばあちゃんとおじ

いちゃんのお墓へやってきた。



葬儀の時以来に、おばあちゃんに手を合わせる。





住職「ご家族の大切なものだとか…？」



「はい、おじいちゃんからおばあちゃんへのラブレ

ターだったんです。」




実は箪笥から見つけて以来、ずっと持っていたラブ

レターをお墓に一緒に入れてもらったのだ。




本当はダメなんだけど、どうしても！とお願いをし

て他の家族にも内緒で、住職さんに入れてもらった

のだ。




住職「いいお孫さんを持ちましたね。」



ニッコリとそう言いながら、ではまた、と去っていく。






私はお線香をあげて、


おばあちゃん、私がずっと持っててごめんね。これ

で、いつでも手紙読み返せるからね。



と、心の中で言う。







その時、遠くの方で17時を知らせる音楽が流れる。


あ…そうだ、理沙ちゃんの手紙。と、その場で鞄か

ら出し、少しドキドキしながら手紙を開けとそこには、



ーAさんへ


18時に〇〇公園に来てください。 理沙ー



綺麗な字で、呼び出しの内容だ。




場所は、私と理沙ちゃんが初めて言い合った公園。



なんだろう…。また何か言われちゃうのかな…。





とりあえず私は、また家とは反対方向にあるその公

園へ向かった。







ーーーーーー




少し前と比べて日が短くなったのか、公園に着いた

時には、辺りは少し薄暗くなってきていた。





「理沙ちゃん！」




ベンチに座って携帯をいじる理沙ちゃんに駆け寄る。



理沙「呼び出してすいません。」



「ううん。どうしたの？」



理沙「今日でシェアハウス、最後だったんですよ

ね？壱馬から聞きました。」







壱馬くん…。


そうだよね、今日から理沙ちゃんと会える時間が増

えて良かったね…。






「うん…そう。良かったね！これで少し会える時間

増えるじゃん！」



私は今、上手く笑えているだろうか。





それに反して理沙ちゃんは、ふっと笑う。





理沙「あれから壱馬とちゃんと、話し合ったんで

す。私たちの今後を。」






「良かった…。ずっと心配してたの。」






それを聞いて、なぜだか本当に安心した。


これで二人が笑い合えると思うと、余計にだった。

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