恋文の書き方２

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慎「壱馬さんの彼女さん、ちょっと

悲観的になりやすい人で、

最近また自傷行為したらしくて…。」




自傷行為…？



理沙ちゃんが…？




「え、え、ちょっと待って。またってことは、何度

もしてるの？」





慎「もう3回目くらいかな…。ファンの人も増えて、

メディアにも出るようになって、俺らにはありがた

いことでも、彼女さんにとってはそうじゃなかった

みたいで。

それでおまけにシェアハウスすることになって、会

う時間も減ったからか、更に最近エスカレートして

たっぽい。」





そんな…、理沙ちゃんはそんな風に見えなかった。



明るくて、可愛くて、優しくて、






彼氏のことが大好きな、彼女だった。






でも…大好きな気持ちと、過剰な独占欲は紙一重

だ。





慎「でも、壱馬さんはそうさせてしまったのも全部

自分のせいだって、一人で背負ってて…。

そういう壱馬さん見てるのが、もう辛い…。」






壱馬くんと慎くんは本当の兄弟のようだって、みん

なからはよく聞いた。






それは私が見てても、そうだなって思ってたけどこ

んなに辛そうに話す慎くんを目の当たりにして、彼

は壱馬くんを心の底から慕ってるんだなって改めて

感じる。







「でも…私にできることって…、」


無い。と言えずも、何か良い案はないかと頭をフル

回転させていると、





慎「壱馬さん、Aさんといる時ほんと自然体って

いうか、リラックスしてて良い顔してるんだよ。

だから、壱馬さんをその彼女さんから解放してあげ

てほしい。」





「いやいや！そんな別れさせることなんて私にはで

きないよ！！絶対無理！！」






慎「できるよ！壱馬さんと北人さんの喧嘩も解決で

きた人だもん！」




「それとこれとは話しが違うよ！絶対無理！！」




慎「このままじゃ、壱馬さんが潰れちゃうよ。」




そう言われても…そんなことできるわけがない。






私には理沙ちゃんも大切な友達だから。





大切な友達だから…、




だから…、






「実はその彼女さん、最近たまたま友達になったの。」





えっ？！と驚く慎くんを差し置いて、話を続ける。







「だから…少し話してみる…。別れなくても、何か

彼女さんが変われるように話してみる。」







慎「ほんとに？！さすがAさん！ありがとう！」






いつもテンションが一定の慎くんが、ものすごい

喜ぶ姿を見て、私は彼の力になりたいと決心した。

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