恋文の書き方２

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それから食べ終わった後に

遅番組の朝食にラップをしていた時、




北「なんで起こしに来てくれないの。」



むすっとした北ちゃんが寄って来た。






言うと思った、って言葉を飲み込んで、



「ごめんね？手が離せなくて。」





おでこにキス事件がまるで、幻だったかのように今

までと変わらない北ちゃん。





北「ふーん…、買い物行くの？」




ラップがしてある朝食の横には、私のカバンと買う

ものリストが一枚置いてある。






「うん、これから洗濯干してから行くよ。」




北「じゃぁ途中まで一緒に行く。」




「えっ？だって北ちゃん早番なんじゃ…、」




と、ホワイトボードを見れば確かに早番になっている。





北「今日絶対遅れちゃいけない仕事だから、余裕も

って早く起きておこうと思って、早番って書いてお

いたんだ。」




「あっ…そうなの…。苦笑」







それから洗濯物を干して、北ちゃんと玄関を出る。





北「…それで樹が叩き起こして来て、目覚め悪かっ

たんだから。」





「樹くんって優しく起こしてくれそうなイメージだ

けどね。笑」





たわいもないことを話しながら、少し歩いた所で私

たちの前に一人の女の子が現れた。






「あっ…。」




女の子「…あっ、こんにちわ！」





そこにいたのはこの前、シェアハウスの近くで具合

の悪くなっていたあの可愛い女の子だった。






北「知り合い？」


女の子に歩み寄る際に北ちゃんが小さい声で聞いて

きたので、





「えっと、うん…ほらこの前具合悪くなっちゃって

た子。」





北ちゃんは、あぁ！と思い出し、じゃっ先に行くね

と女の子に軽く一礼して先へ歩いて行った。









女の子「この前は、ありがとうございました！おか

げさまであの後、無事に家に着けました。」







今日は白いワンピースではなく、水色をもっと薄く

した綺麗な青のワンピースをヒラヒラさせて、ペコ

リと頭を下げた彼女は、今日も可愛かった。





「なら良かったです！え…まさかわざわざそれ言い

に…？」



女の子「ここにいればお会いできると思って…。」



えへへと、女の子らしく笑った。





「えー！今日も暑かったのに…わざわざ申し訳ない

です…。」


女の子「いえ！私が勝手に来たので！」




二人でぺこぺこしている横を、通行人が不思議そう

に行き交う。

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