おまけー壱馬ー ページ40
切っても切れない縁ってのが
本当にあるんだと、まさか
身をもって知ることになるとは、若い頃の自分は思い
もしなかっただろう。
「壱馬くん？」
やっと一緒になれたのに離れてしまって、でもまた一
緒になることができた愛しい人の声で我にかえると、
不思議そうな顔で俺の顔を覗き込んでいた。
今日は久しぶりの一日オフでAさんを家に招き、
初めて彼女が家に来た時と同じように、ソファで映画
を見ていた…いや、もうエンドロールが流れている。
壱「あっ、ごめん。」
ローテーブルに置いてあるリモコンを慌てて手に取
り、それを停止させる。
「ううん、大丈夫だよ。それより…、疲れてるんじゃ
ない？」
苦笑いで、そう聞いてくるAさん。
きっと今、Aさんとまた一緒になれた喜びを噛み
締めていたのを、勘違いされてしまったに違いない。
俺は普段から感情の起伏が激しくないし、口数もそう
多く無いからか、よく思われない事が多い。
どうやら今もそれが仇となり、Aさんに気を使わ
せてしまっている…というか、また嫌な思いをさせて
しまった。
ダメじゃん、俺…。
「…今日はもう帰るよ！ゆっくり休んだ方が良いと思
う。」
そう言って自分の鞄に手を伸ばしたAさんの手
を、とっさに掴む。
これじゃ、また同じ事の繰り返しだ。
もっとちゃんと、自分の気持ちを伝えなくちゃいけな
い。
壱「まだ…、帰らんとほしい。」
「でも…、」
壱「疲れてボーッとしてたんやなくて、Aさんと
また一緒になれたことが嬉しくて…、それを噛み締め
てたらつい…。」
自分でも分かる、体温上昇で耳が赤くなっているであ
ろうことに。
「そっ、そうだったんだ！」
同じく顔が赤くなるAさんの手を握り直し、そっ
と引き寄せる。
壱「これから先、たぶん色んなことがあると思う。で
も、もうどんなことがあっても俺はAさんと最後
の時までって思ってるから。」
「壱馬くん…、」
初めて想いが通じ合った時は、言えなかったこの言
葉。
好きが故にその距離に戸惑っていたあの時とは違い、
もう二度と彼女を離さないと決めた今なら言える。
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みそじ(プロフ) - ましゅさん» お返事遅れてしまいごめんなさい（ ; ; ）こちらこそ最後までお付き合い頂きありがとうございました！ (2021年3月22日 22時) (
レス) id: 4773dc142a (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - わぁー(;_;)壱馬くんsideとカリンsideありがとうございました！良かったです。改めて完結おめでとうございます☆ (2021年2月28日 22時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ma9さん» お褒めのお言葉ありがとうございます！更新できるよう頑張ります！ (2021年2月12日 10時) (レス) id: 6c1fcd7cbb (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - まりさん» コメント&お褒めのお言葉ありがとうございます！ (2021年2月12日 10時) (レス) id: 6c1fcd7cbb (このIDを非表示/違反報告)
ma9 - おまけストーリー面白かったです。サイドストーリー楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2021年2月8日 22時) (レス) id: aa709fe039 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2020年10月19日 12時
