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なんだかその姿が
男子高校生のようで、
思わず吹き出す私。
「ふふっ。笑」
嘉「えっ？！えっ？！汗」
「あっ、いや…ごめんなさい。まさか中身が漫画だと
は思わなかったのと、加納くんが男子高校生みたいで
微笑ましくて。笑」
すると彼は少し照れ臭そうに、口元に手を当てて苦笑
いした。
「でも良かったです、無事に渡せて。」
嘉「ほんと、ありがとうございました。」
ペコリと軽く頭を下げた加納くんは、じゃぁ僕はこれ
で、と歩き出す。
壱馬くんとはまた違うその背中を見ながら、ナミちゃ
んの言葉がふとよぎる。
ナミー女は愛されてなんぼ！自分のことを好きだと言
ってくれてくれている人がいるんだから、そこは自分
の気持ちがまだ〜…とか言ってないで、とっととヨッ
シーに甘えていいんですよっ！ー
甘える…か…。
加納くんには散々、助けてもらったし甘えて来た。
それなのに、これ以上も甘えていいのかな…？
でも加納くんといたら私は、前に進めるかな…？
人生、一度きり…。
「あのっ！」
咄嗟に呼び止めると、不思議そうな顔で振り返る彼。
嘉「どうしました？」
私はそんな彼に、小走りで歩み寄る。
「あのっ…えっと、たぶんすぐに期待に応えることは
できないかもしれないです…。でも！それでも、精一
杯努力します！加納くんと前に進めるように！」
腰に巻いたエプロンを、これでもかってくらいギュッ
と握って一気に言う。
嘉「えっ…それって…、」
「こんな私で良ければ…、」
と、言い終わらないうちに加納くんにフワッと抱きし
められた。
「わっ！？」
嘉「ヤバイ、めっちゃ嬉しいです！」
優しくギューっと抱きしめられると、まだ嗅ぎ慣れな
い香水の匂いでいっぱいになる。
その中で、彼は呟くように言った。
嘉「…僕は絶対、守ります。」
その言葉に私は、小さく頷いた。
きっと壱馬くんも、前に進んでる。
だから私も、前に進まなきゃ。
なんとなくだけど、もう壱馬くんの中に私はいないと
いう、根拠の無い考えが色濃く写り、私はいくつもに
分かれた線路の一つに一歩を踏み出した。
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みそじ(プロフ) - なつきさん» コメントありがとうございます！最近は更新が不定期かつ遅くて申し訳ないです（ ; ; ）それでもそう言ってくださって、とても嬉しいです（ ; ; ）これからも飽きずに覗きに来てやってください（ ; ; ） (2020年10月17日 17時) (
レス) id: 413d96903d (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - 切ない中でも温かさを感じるこの作品が大好きです。更新されるともう嬉しくてテンション上がってます。どんどん世界観にのまれてドキドキして号泣したりしてます。 (2020年10月17日 12時) (レス) id: 27a1861531 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ましゅさん» いつもコメントありがとうございます！じれったくてすいません（ ; ; ）でも二人の徐々に変わっていく関係を飽きずに見届けて頂けたらなと思っています（ ; ; ） (2020年10月17日 12時) (レス) id: 413d96903d (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - 慎くん頑張ってくれていますね！そして壱馬さんが(;_;)このタイミングで気付いてくれるなんてやっぱり忘れられないですよ(;_;)早く元さやに戻ってほしいです！！けど主人公ちゃん体調大丈夫ですかね、、 (2020年10月13日 22時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - 律さん» お返事遅くなってしまいごめんなさい（ ; ; ）もどかしい感覚を味わって頂けて嬉しいです！更新は遅いは、まだ展開が続きますが、飽きずに覗きに来てやってください（ ; ; ） (2020年10月13日 11時) (レス) id: 413d96903d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2020年8月1日 11時
