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それでは行きまーす！と、いう
掛け声と共に、リポーターの方は
スラスラと私に質問を投げかけてきた。
辿々しいけれど、なんとか一つ一つ答えることがで
き、いよいよ最後の質問。
リポーター「ここでの大切な思い出はありますか？」
「…あります。私には短い時間でしたが、笑いながら
商店街を歩いたり、この道は私に勇気をくれた場所ま
で続いているので…、とても大切な思い出です。」
当たり障りもない答え。
だけど、本当は壱馬くんとの思い出のこと。
私だけが知る、大切な思い出。
リポーター「なんだか…素敵ですね。私にもそういう
場所が欲しい！笑」
リポーターの方の笑いに包まれた形で、インタビュー
は無事幕を閉じた。
「ありがとうございました！」
ペコペコと頭を下げていたら、
スタッフ「また当日の様子などを撮影するので、その
時一言お願いしてもいいですか？」
一瞬、ためらったけれどここまで来たらもう同じだ。
「…はい！よろしくお願いします！」
そして当日。
天気は梅雨入り前なんて知らないかのように晴天だ。
梅雨…か…。
壱馬くんと出会ったのも、確か梅雨だった。
またその季節が、やって来る。
なんてお店の前に設営したテントの下で、パンの販売
の呼び込みをしながら物思いにふけていると、
ユズ「A〜っ！」
「ユズ！」
私が東京に行って以来会っていなかったユズと、久し
ぶりの再会。
「来てくれてありがとう。」
ユズ「親友の晴れ舞台、来るに決まってんじゃん！」
「晴れ舞台って…。笑
あっ、お母さんたちお店の方なんだ。」
ユズ「うんっ、後で挨拶行っとく！って、それよりこ
れが例の取材陣〜？」
ユズは急に声を潜めて、少し離れた所にいる取材の
方々に目を細めたので、苦笑いで返事をした。
ユズ「そうそう見たよー！テレビ！次回はいよいよ本
番！って大々的に予告するしで、ビックリしちゃっ
た！」
「恥ずかしい…。」
ユズ「えー！なんでよー！頑張ってて、めっちゃ輝い
てたよっ！」
「やめてよー！」
お世辞だとしても、そんなことを言われて顔に熱が集
まる。
ユズ「じゃ、そろそろおばさんの所に挨拶行ってこよ
っかな！」
「うん、絶対喜ぶよ。」
ユズ「今日は私も実家泊まるし、後で会おっ！」
ユズは高校生の時と変わらず大きく手を振って、お店
の中へ消えていった。
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みそじ(プロフ) - 吉 野 み ゆさん» コメントありがとうございます！キューピットからの想いをはせる切ない系でしたね(^^)今、新しいストーリー準備中なので気長にお待ち頂けると幸いです（ ; ; ） (2020年4月8日 12時) (
レス) id: c7b35b47f5 (このIDを非表示/違反報告)
吉 野 み ゆ - とても面白かったです！北ちゃんが想いを抱えているとは、、北ちゃんキューピットですね笑新しいstoryが恋愛が見たいですれ (2020年4月7日 12時) (レス) id: 9f418f690e (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ましゅさん» いつもコメントありがとうございます！同じようなストーリーばかりなのに、大好きだなんて恐縮です（ ; ; ）また更新することがありましたら、暇つぶしにでも覗きに来て下さい（ ; ; ） (2020年4月1日 8時) (レス) id: c7b35b47f5 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - 完結お疲れ様でした！2人今度こそ想いが通じ合って一緒になれて良かったです(;_;)北人くんキューピットだったけどまさかそんな想いを抱えていたとは…みそじさんのお話本当に大好きです。終わり方もみそじさんらしくて好きです(*^^) (2020年3月31日 15時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ハナさん» コメント＆更新遅いにも関わらず最後までお付き合い頂きありがとうございます（ ; ; ）最後は小さな衝撃を残したかったのでハナさんのようなリアクションをとって頂き大変嬉しく思います！笑 また新作など更新することがありましたら覗きに来て下さい^_^ (2020年3月31日 8時) (レス) id: c7b35b47f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2020年2月4日 22時
