nostalgic ２

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次の日、いつも通り朝を迎えて

眠い目をこすりながら朝食を食べに

リビングへ。




昨日色々考えてたせいか、寝付きが悪かったから眠

い…。




今すぐベットへUターンしたい衝動にかられながら

も、なんとか自分を奮い立たせて顔を洗った後、席へ

着いた。






お店が定休日の今日、向かいに座るお父さんは新聞を

広げながら片手でコーヒーを口につけようとした時、

私は口を開く。






「昨日は途中で…ごめんなさい。」




父「あぁ、もう大丈夫なのか？」



新聞から目を上げて、私を見るお父さん。





「うん、もう大丈夫。」




そして私の前にも暖かい紅茶の入ったマグを置きなが

ら、お母さんはいつも通りに、



母「おはよ。」



「おはよ…。昨日はありがと…。」





お母さんには全てを見透かされているようで、なんだ

か気まずい…。




母「パン、今持ってくるからちょっと待っててね。」





だけどあえて触れてこないのか、いつも通りの笑顔

で、キッチンへと消えて行った。






置かれた紅茶を包み込むように持ち、そっと一口飲ん

だ瞬間、お父さんが私の目の前のテーブル上に白くて

細長い封筒を差し出した。





「えっ…、なに…？」





昨日といい今日といい、差し出される展開が続いてる

なぁ、なんて呑気に思ったいたら新聞の向こうでお父

さんが説明しだした。







父「昨日来た、丸眼鏡の友達からだ。」




「えっ…？」





まさか…北人くん…？






父「昨日、閉店間際にまた来てな。これをAに渡

してほしいって言ってたぞ。」







どうして、そこまで…。





父「行ってやれよ、ライブ。」




お父さんは新聞から少しだけ顔を出して、眉を下げて

笑った。






「えっ？！なんでそれを…？！」





お父さんとお母さんはテレビに疎いし、絶対知らない

と思ったのに…なんで？！






すると、お母さんが私のパンが乗ったお皿をこちらに

持ってきながら、






母「昨日聞いたわ。あの子たちが本当は歌手で、あの

時は俳優としてこの街に来てたってことも。」






今年ってのはまだ始まってそう日が経ってないのに、

今年一番のビックリよ〜！と、お母さんも自分のお皿

を持ってきながら席についた。





母「行ってあげたら？わざわざチケット渡しにここま

でせっかく来てくれたのに…。」





私は、目の前の紅茶の中身で揺れる自分を見つめる。

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