nostalgic

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「もももももしもしっ？！」




北ーも、が多いよ。笑ー




久しぶりに聞く北人くんの声は相変わらず優しくて、

この声に魅了されている沢山のファンの人がいると思

うと、なんだかソワソワしてくる。






「あっ…、すいません…。」



北ーふふっ。久しぶり、元気にしてた？ー



「元気…です…。」




北ーなら良かった。ごめんね、連絡するって言ってた

のに、できなくてー






そういえば…と、以前別れる際に「また連絡するね」

と言われことを思い出す。





「あっ…いえ、大丈夫です。」




北ーえっ、もしかして忘れてた？俺が言ったことー





ず…図星だ、どうしよー？！！






「そっ、そんなことないですよ！覚えてましたよ、ち

ゃーんと！」





北ーふ〜ん、忘れてたんだー




電話口でもわかる、少しふてくされた北人くんの様

子。





「いやいや！北人くんこそ、するって言って連絡して

こなかったじゃないですか！人のこと言えないで

す！」





北ーAちゃんを試してたんだよ〜。壱馬を好きだ

けど、連絡先は知らない。でも俺の連絡先は知って

る。それで乗り換えたりする子じゃないかな〜ってー






「…最っ低ですね。」





自分がそんなに風に見られていたことに怒りを感じ、

彼が芸能人だということも忘れて、刺々しく言い放

つ。






北ーごめんって！でも俺たちの周りは、そんな風に軽

い子が多いからつい、いつもの癖で…ー






「田舎者をナメないで頂きたいです。」




北ーはい…、すいません…ー





形勢逆転とはこういうことなのか、と初めて知った。






北ーそれにしてもさっき否定しなかったし、やっぱり

壱馬のこと好きなんだねー




「えっ？！いやっ…そのっ…、」






ヤバイ！


北人くんの口車に乗せられて、さっき否定し忘れてし

まった！





北ーもう隠さなくたっていいって〜。最初から分かっ

てるからー



「なっ？！」





クスクス笑う北人くんと、しどろもどろになる私は対

照的だ。







「って、そんなことより！北人くん、うちのお店をブ

ログかなんかに載せましたか？！」





北ーブログ？いや、まだだけど…。なんで？ー





今日、うちのお店がこんっなに大変だったんですか

ら！と、話し終えると、






北ーたぶん…壱馬かもしれないー

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