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私の腕を引いている楓士雄くんも、

その後ろを歩く司くんも、なぜか

いつのまにか黒いマスクをしだして、少ないけれど行

き交う人からの視線が痛い…。






絶対これ、楓士雄くんたちが不利な気がする…。



側から見たら、不良に拉致られてる女子高生だよ…。






だけど、楓士雄くんに捕まれてる手首がムズ痒いのは

なぜだろう。





なんだかこれって私は楓士雄くんのことが…、と思っ

ているうちに、気づいたらお父さんのパン屋に到着し

ていた。







「本当に行くんですか…?」



壱「ほんの少し挨拶するだけやって。」






そして楓士雄くんは、うしっ!小さく言ってからお店

の扉を開けた。






いつもの変わらぬ昔からあるあれが頭上で鳴り、それ

と同時にお父さんとお母さんが振り返る。






父母「「いらっしゃいま…せ。」」




「た…ただいま…。」






予想通り、やっぱり二人の視線は私の両隣にいる彼等

に目が釘付け。





その反応を見れば、両親の思ってることは言わなくて

も分かる。






母「お、お、お父さんっ?!」





お母さんはレジからすぐに、工房からちょうど出てき

たお父さんに駆け寄り、お父さんはこれでもかってく

らい目を大きくして、






父「どっ、どういうことだA…?」




やっぱり…完全に色々勘違いしている…。






「あっ、あのねっ!二人ともこれは違くてっ…、」





両親に数歩近寄って誤解を解こうとした時だった。






壱「めちゃくちゃ旨かったです!カレーパン!!」




つけていた黒マスクを取って、ニコニコとお父さんと

お母さんの所へ駆け寄る楓士雄くん。





父母「「…え…?」」





こんなにポカンとした二人の顔は、生まれて初めて見

たかもしれない。





そんな二人のために、私はすかさず助け船を出す。






「私の友達の楓士雄くんっ!たまたまうちのカレーパ

ンを食べて、美味しいって言ってくれて…。それでほ

らっ!この前、お母さんが奢ってくれたでしょ?あれ

のお礼をわざわざ…。」






母「…あぁ〜!あの時の?!そんなわざわざ良かった

のに〜。」





とりあえず、楓士雄くんと出会うきっかけは省いて早

口で説明すると、お父さんもピンときたようで、






父「あっ!あの時…、少し前に来たよな?!君!」




楓士雄くんを指差して大声で言うが、指差しは失礼で

しょ!と、お母さんに怒られて渋々手を引っ込めた。

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作品ジャンル:恋愛
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みそじ(プロフ) - みーさん» コメントありがとうございます!だらだらと長くなっていますが最後までお付き合い頂けると嬉しいです( ; ; )その後のストーリーも検討しておきますね! (2020年2月5日 11時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - すごく素敵なストーリーですね!更新を楽しみにしています!付き合うまでの過程も面白いですが、その後のストーリーとかもあって欲しいなって思います(^^) (2020年2月4日 23時) (レス) id: 2e81ed1e8d (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます!切ない気持ちになって頂けるのが狙いだったので良かったです!笑 更新遅いですが今後の展開はお楽しみでお願いします( ; ; ) (2020年1月15日 19時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - ふじおくんとつかさくんの優しさ…主人公ちゃん自分の気持ちに気付いたのに切ないです(;_;)(;_;)もう会えないのかな?(;_;) (2020年1月14日 15時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - KKさん» コメントありがとうございます!更新遅くてごめんなさい( ; ; )そのお言葉、励みになります! (2020年1月7日 12時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みそじ | 作成日時:2019年12月28日 15時

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