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「東京とか行きたいと思わないし…
それに、お店も休めないし…とにかく！
行きらませんから！！」
必死に捲し立てて、北人くんから視線を外す。
北「壱馬が何も言わないでいなくなったの…まだ怒っ
てる？」
彼の名前が出て、思わず北人くんを見てしまう。
「べっ、別に…怒ってはないです。」
後にも先にも、そのことに関して怒りを感じたわけじ
ゃない。
ただただ、悲しかっただけ…。
北「怒って
った！悲しかった！？」
北人くんはほんわかした雰囲気に反して、感が鋭いと
いうかなんというか…。
痛いところを強調されて、私は顔が歪む。
「クイズの解答者みたいに言わないでください。」
北「ごめんごめん！笑
でもさ、友達のよしみでお願い聞いてくれない？」
両手を合わせてたお願いポーズをされても、私の気持
ちは決まってる。
「無理です、行きません。」
北「絶対？」
「絶対。」
北「なにがあっても？」
「なにがあっても。」
北「どーっしても？」
しつこいなぁ！という気持ちが全面に出た顔で、隣に
立つ北人くんを見る。
「申し訳ないですけど何言われても…、」
北「壱馬がまだ、Aちゃんを覚えてても？」
覚えて…る？
彼が…私を…？
「ありえないです…そんなの…。覚えてるわけな
い…。」
私は目の前の景色を見て、苦笑した。
北「どうして覚えてるわけないって言えるの？そんな
の壱馬に聞いてみないと分からないじゃ、」
「何年もかけて忘れようとしてるのに！なんで…、な
んで今更そんなこと言うんですか…？」
私の中に、彼の存在をねじ込ませてくるのが耐えられ
なくて、北人くんを見上げる。
けれど、その拍子に自分の頬を涙が伝ったことに気づ
いて、勢いよく下を向く。
北「Aちゃん…、」
「テレビも、雑誌もSNSも全部…避けてきたんです。
忘れなきゃいけないのに…、姿を見ちゃうとまたふり
だしに戻っちゃうから…。」
あれから何年もそれを続けて、良い意味で言えば意志
が固いけれど、悪い意味で言ったら我ながら頑固だと
思う。
「それに、あんな何も言わないでいなくなっちゃうく
らいだから、絶対覚えてないですって。」
涙で視界が滲む中、自傷気味に私は笑った。
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みそじ(プロフ) - みーさん» コメントありがとうございます！だらだらと長くなっていますが最後までお付き合い頂けると嬉しいです（ ; ; ）その後のストーリーも検討しておきますね！ (2020年2月5日 11時) (
レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - すごく素敵なストーリーですね！更新を楽しみにしています！付き合うまでの過程も面白いですが、その後のストーリーとかもあって欲しいなって思います(^^) (2020年2月4日 23時) (レス) id: 2e81ed1e8d (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - ましゅさん» コメントありがとうございます！切ない気持ちになって頂けるのが狙いだったので良かったです！笑 更新遅いですが今後の展開はお楽しみでお願いします（ ; ; ） (2020年1月15日 19時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - ふじおくんとつかさくんの優しさ…主人公ちゃん自分の気持ちに気付いたのに切ないです(;_;)(;_;)もう会えないのかな？(;_;) (2020年1月14日 15時) (レス) id: ad7747e186 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - KKさん» コメントありがとうございます！更新遅くてごめんなさい（ ; ; ）そのお言葉、励みになります！ (2020年1月7日 12時) (レス) id: caa215b4c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2019年12月28日 15時
