それは紙一重 (ページ49)

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「…ということでして…、」

その後、席に戻った私はアオイさんに遅かった理由を

問い詰められて、遊園地の件を白状したところ…、

アオイ「…は？あんたどんだけ、こじらせ女子なの

よ？」

これでもかってくらい眉間にシワを寄せて、ため息混

じりに言われてしまった。

「だってあんな顔されたら、断れなかったんですもー

ん！泣」

私はおしぼりで、テーブルをバンバン叩けば、いやど

んな顔よ、と冷たくツッこまれてしまった。

アオイ「ダブルデートならまだしもよ？一歩リードさ

れてるライバルと、三人で行くアホがいるかって

の！」

「だって～！泣 …ん？」

いや待てよ…、ダブルデート…？

その時、私の頭上には電球のマークがピコンッと浮か

ぶ。

「それだっ！それですよ、アオイさん！！」

アオイ「いやいや、ちょっと待って。全然わからな

い。」

そしてトイレから帰ったのか、たまたま側を通りかか

った竜太の腕をガシッと勢いよく掴んで無理矢理、私

の隣に座らせた。

竜「ぉわっ！！なに？！なにごと？！」

すでに大きい目を、更に大きくして私とアオイさんの

顔を交互に見る。

アオイ「あたしは知らん、この子に聞いて。」

「竜太っ！次のオフ暇でしょ？！付き合って！！」

たぶん、今の私はめちゃくちゃ目がキラキラしている

と思う。

竜「なんだよ、その俺が暇人みたいな言い方。その日

はジム行ったりしたいから、」

「お願いっ！！一生のお願いっ！！」

私は話しを遮って、両手を合わせて頭を下げた。

ザ・お願いポーズってやつ？

竜「…ま、そこまでのお願いなら聞いてやってもいい

けど？」

ちょっと、おふざけモードなドヤ顔になった竜太。

「さっすが竜太！よっ、頼れるリーダー！宮崎マンゴ

ー最高！！」

竜「まぁまぁ、いーってことよ！」

まだ内容を言ってないのに、乗り気になってくれた竜

太をおだてていたらアオイさんは、やれやれといった

感じで、あんたたち同類ね、と呟いた。