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ゴロゴロ
ザーッ
「ヤバイヤバイ！」
買い出しに行く前もバタバタして出たのに、帰って
きてもバタバタするなんて。
私は買ってきた荷物を玄関に放り投げ、階段を駆け
上がり、洗濯物を取り込む。
「にわか雨なんて聞いてないよ…。」
午前中はあんなに気持ちよく晴れていたのに、今は
少し薄暗くて雨と雷に包まれている。
でも全力疾走したかいあったからか、なんとか洗濯
物は無事で、一階へ降りる。
リビングに続くドアノブに手をかけた時、中から壱
馬くんの声が聞こえるのに気づいて、ドアを開ける
のをやめた。
壱「…うん…わかってる…。」
誰かと電話…してる？
壱「…俺も好きやで…。」
ズキズキッ
「っ！」
壱馬くんの大切な人だけに向けられる、とても暖か
い言葉。
でもその言葉は、私にとっては刃のように向けられ
る言葉。
あの一件から、片思いでも壱馬くんと少しだけ近づ
けた気がしていた。
だって冗談も言ってきてくれるし、ここにいること
も多かったから。
だけど…近づいているのは私だけで、壱馬くんは大
切な人の方だけを見ていたんだ。
ドアノブにかけた手をゆっくりおろし、
目頭が熱くなるのが分かる。
その時、玄関のドアが開く。
ガチャッ
樹「ぅわ、ビビったー。どしたの、そんな所で。」
「…ごめん、買い忘れたもの思い出したからちょっ
とまた出てくるね！」
樹「えっ？今、外雨降ってる…、」
私は樹くんの言葉を最後まで聞かず、傘もささずに
飛び出した。
片思いって、辛すぎる。
こんなの、もう嫌だよ。
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みそじ(プロフ) - りりさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて良かったです！ぜひこれからも遊びに来てください^ ^ (2019年6月8日 11時) (
レス) id: e9f0c68380 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 面白いです！続き楽しみにしてます！☆更新頑張ってください！ (2019年6月8日 6時) (レス) id: 399774dd20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2019年5月27日 10時
