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初めて異性に抱きしめられた、
その感覚はなんとも
言い難いものだった。
翔吾くんは陸くんに抱きしめられたと同時に、リビ
ングから誰かに呼ばれて行ってしまう。
「ちょっ！陸くん？！」
陸「っていうのは嘘で、元気がないAさんにパワ
ー注入。」
抱きしめられたまま、行き場のない私の両手。
「えっ…。」
陸「さっ！カレーたべよ！」
そしてパッと私の体は解放された。
ーーーー
慎「Aさん、めっちゃカレーこぼしてるよ？」
「えっ？！ぅわ！ほんとだ…。」
その後みんなでカレーを食べているけど、私はボタ
ボタとカレーを自分の太ももにこぼしてしまってい
たことに、隣に座る慎くんに指摘されるまで気がづ
かなかった。
慎「らしくないじゃん。」
最近気づいた。
やたら感の鋭い時がある慎くん。
「そっ、そうかな〜？カレーこぼしちゃったし、着
替えてくる。」
そう言いながら席を立つ時に、遠い席に座る陸くん
をチラッと見れば、何やら陣くんと笑いながら話し
てて、いたって普通。
彼らには普通のことでも、
こんなに戸惑ってるのは私だけか…となんだか少し
落ち込む。
男子との関わりを避け続けてきた、しわ寄せはジェ
ネレーションギャップのように感じる。
「はぁ…。」
着替えて、洗面所でカレーの染みを手洗いで落とし
ながら漏れるため息。
壱「ため息つくと、幸せ逃げるで。」
「わぁあ！！」
壱「声でっか…。」
陸くんといい、いつのまにか真後ろに立っている壱
馬くん。
「ななな、なに？！」
壱「いや、今帰ってきたから手ぇ洗おうとしたんや。」
腕まくりをしながら答える彼が、なぜかキラキラ
して見える。
「あっ、ごめん…。」
と、少し斜め後ろに避けて手を洗わせてあげるも、
どうにもこうにも壱馬くんにはキラキラオーラがつ
いていて、目を凝らして彼を見てしまう。
私の目がおかしいのか？
壱「フッ、なんやねん。笑
そんな見てたら自分に気があるんちゃうかって勘違
いすんで。」
手を洗いながら、鏡ごしに少し笑いながら言われる。
「えっ？！あっ、えっと…、」
なんて動揺を隠せずに上手く喋れないでいると、
壱「ま、俺だから良かったな、勘違いされなくて。」
私は、そうだね…と苦笑いするしかなかった。
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みそじ(プロフ) - りりさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて良かったです！ぜひこれからも遊びに来てください^ ^ (2019年6月8日 11時) (
レス) id: e9f0c68380 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 面白いです！続き楽しみにしてます！☆更新頑張ってください！ (2019年6月8日 6時) (レス) id: 399774dd20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2019年5月27日 10時
