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カサッ
少し黄ばんだその紙を広げると、
シンプルな便箋だった。
「わぁ…。」
そして宛名はおばあちゃん、差出人はおじいちゃん。
ーあなたのことを想う毎日です。
あなたと一緒になりたい。あたなと歳を重ねていき
たいです。ー
それはおじいちゃんからの情熱的な愛で溢れたラブ
レターだった。
記憶の中にいるおじいちゃんは、寡黙な人だった。
でも、遊びに行くと必ずどこかへ連れて行ってくれ
たし、何よりおばあちゃんには頭が上がらないとい
う雰囲気はあった。
「そりゃこんだけ好きだったら、頭上がらないよね。」
母「Aー！寄り道してないで早く持ってきてなさ
ーい！」
母の怒りの声が階段下から聞こえ、私は慌ててその
手紙をポケットに押し込み、返事をした。
「今、行くー！」
ーーーーー
「お待たせしました。」
座布団を抱えて居間に入ると、久しぶりに会う親戚
達で溢れていた。
叔母「あらあら！久しぶりじゃないの！」
「お久しぶりです。」
この叔母さん、グイグイ来るから少し苦手で苦笑い
になる私。
、
叔父「おー！ずいぶん今時のお姉さんになって！」
「いえいえ…。」
もうアラサーですよ。
久しぶりに会う親戚から、質問攻めにされ、座布団
を持ったままその場で立ちすくむ。
母「もういい歳なのに、彼氏のかの字も出ないんで
すよ。」
すると、私の後ろから颯爽とお茶を持って現れた母
上の登場だ。
やばいぞ、この手の話しはできれば避けたい…。
「あははは〜…。」
笑ってごまかす作戦だ！
叔母「なーに、その気になりゃすぐできるわ
よ〜！」
その気って、どの気ですか…。
母「男の人が苦手だか、なんだかで…先が思いやら
れるわ。」
ため息をつきながら、お茶を配る母は私を公開処刑
にする気なのだろうか。
苦手どころではない。
むしろ嫌いに等しいのかもしれない。
その中でも、特に若い人や同年代の人なんかは、嫌
いを通り越して論外だ。
できれば、接触せずに生きれたらどんなに良いだろ
うか、ってくらい。
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みそじ(プロフ) - りりさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて良かったです！ぜひこれからも遊びに来てください^ ^ (2019年6月8日 11時) (
レス) id: e9f0c68380 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 面白いです！続き楽しみにしてます！☆更新頑張ってください！ (2019年6月8日 6時) (レス) id: 399774dd20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ
| 作成日時：2019年5月27日 10時
