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8 同じ高校 ページ8

一時限しかない授業の為に、超頑張っておしゃれした言葉。
「たかが一時限だけど、たかが一時限を舐めるもんじゃないわ!」
 なんかキメる言葉。
「ママ―、あの人…」
「見るんじゃないわよ!」

 廊下の椅子に座ってだべっていた禊と嫌好。
「えー、マジかよ。」
「意外と侮るもんじゃ…。」
「み、禊さん!」
 言葉は思わず声が大きく出てしまった。
 嫌好は急いで禊の後ろに隠れる。
「お、おぉ。君昨日の…。」
「またお会いできてうれしいです…!」
「今日授業は?」
「この後、二階の教室で。」
「俺らも。一緒に行く?」
「良いのですか?」
「別に構わないよ。な、嫌好。」
「…禊を狙ったメス猫が…!」
「嫌好、そんなんじゃねぇよ。昨日たまたま知り合っただけの人だよ。」
(そうなの!?貴方の中で私はすれ違っただけのそこら辺のモブなの!?)
 禊は嫌好の頭を撫でる。
「ごめんな、言葉さん。コイツ対人恐怖症なんだ。いわゆるコミュ障。」
「あ、そうなんですか…。」
「ウ〜…!」
 嫌好が威嚇する。
 三人は教室に向かって歩く。
「そういや、苗字は?」
「玉前。」
「そっか。じゃあ玉前でいっか。」
(え、苗字で呼ぶの…?)
「禊さん、高校はどちらなんですの?」
 言葉はわざと質問した。
「中央高校…。」
「私も中央なんです。」
「え、そうなの!?こんなにかわいい子いたっけな…。」
「ん?」
「いや。」
「クラスはどちらでしたの?私は3-5でしたの。」
「俺も!同い年だよね?」
「えぇ。」
「えー、マジ!?マジでこんな子いたっけ…。」
(フフフ、困惑してる。)
 禊は記憶を探る。
「おー…?うー…ん。」
「分からないならそれで構いませんわ。」
「てか、言葉遣いがきれいだね。」
「そ、そうですの!?」
「うん。お嬢様みたい。」
 言葉は赤くなった頬を押さえる。
(キャーーー!!歓喜!)
「?」
 教室に着く。
「ごめん、玉前。俺ちょっとトイレ行ってくる。」
「俺も。」
 嫌好は禊の後を追う。
「ねえ、禊。」
「ん。」
「昨晩言ってた…その、困った恋人って…?」
「何のことだ?」
「え?」
「俺はお前の事幼馴染としか思ってないが…。」
「…そうなの?」
「泣くなよ。」
 禊はため息をつく。
「男同士とか、おかしいだろ。」
「わかってる。禊が女好きなのも…。」
「おい、聞こえが悪いぞ。確かに可愛い女子は好きだが…。」
 嫌好は禊を置いて教室に戻った。

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作者名:聖 永遠/作者 字 | 作成日時:2016年5月1日 4時

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