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「3年ってさー、倦怠期って言うじゃん」
「…私の前でそれ言う？」
「ごめんごめん(笑)」
久々にランチでもどう？そう誘われて顔を出した休日の昼下がり。パスタをフォークに巻き付けながら口を開いた香耶に、嫌な顔を見せた。
「でも実際、…あるじゃん？うちらの同期だって」
「…まあね」
3年経てば倦怠期。なんてのはよく聞く話で。
すんなり別れるのはまだいい方。…浮気だのなんだの、泥沼に足を突っ込んでしまう同期や友人を、それなりに見てきた。
巻き込まれたくない。から、そうなりそうな場所に近づくのは極力避けてたけど。遠目から様子を窺うだけでも、……浮気をされた側は、辛そうで、見てられなくて。
ぼんやりとその時を思い出しながら、目の前のオムライスを口に運ぶ。
「でもまあ…あんたらは大丈夫でしょ(笑)」
「…根拠どこ？それ(笑)」
「だって…付き合い始めからおじいちゃんおばあちゃんみたいだったし…」
「ねえ(笑)」
否定はできないけど…って呟いたら、「できないんじゃん(笑)」って彼女が笑った。
「…香耶は？なかったの？倦怠期」
「『万が一にでも浮気したら速攻で捨てるから』って言ってたからね」
「強い…」
「……私の方は、飽きる気配なかったし(笑)」
「そっか(笑)」
照れてるのか、口元を隠しながら話す香耶がすごくかわいい。
素敵なふたりだと思う。口は悪いし、ぶっきらぼうで雑に見えても、その実お互いのことを想い合っていて。
……憧れてるんだよ、ってもし私が言ったら、ふたりはどんな顔するんだろう。
驚いて、照れくさくて、けどまんざらでもなくて。そんなふたりを想像してみたら、笑いが溢れた。
「…なに笑ってんの？」怪訝そうな顔をする香耶。
慌てて「なんでもない！」って誤魔化した。
◇
◇
◇
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ぬめ娘(プロフ) - 初めまして🙇♀️みそ様の作品がとても大好きなので思わずコメントさせて頂きました✨本当に文章や言葉選びが素敵でどの作品も2、3周拝見いたしました🥰これからも勝手ながら影から応援させていただきます。 (2022年6月27日 23時) (
レス) id: 9b0e8af300 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそ
| 作成日時：2022年6月4日 21時
