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ふたりとも、俺らは別々に仲いいけど、北斗とAちゃんって接点ないじゃん？── そうそう。けどたまにさ、樹は北斗のこと誘いたくて、私はAのこと誘いたくて……みたいなときがあんのよ。── な。だから、いっそふたりのこと仲良くさせたらいんじゃね？ってなって。── …A、正直に言ったら来てくれてないでしょ？人見知り女だし。── 北斗もな。だから。
「いや、言えよ」
「来ねぇだろお前」
「……わかんねーだろ」
口元を覆うようにしてテーブルに頬杖をつく松村くんは、尚も田中くんをじとりと見てる。
一方の田中くんは、松村くんの言葉に「へぇ？」と片眉を上げた。
「1年の最初の頃、合コン誘っても悉くフッてくれたのは誰だろうな」
「それとこれとは話が違うだろ」
「"知らない人がいるところは行きたくない"」
「……」
「どう？この状況。いちおーAちゃん、"知らない人" だけど」
急に自分の名前を出されて、ぱちりと瞬き。
「……知らねえよ。知らねえけどさ、知ってるみたいな気になってんだわこっちは。お前らのせいで」
「あらー」
樹、たくさん話しといてよかったね。ニッコリと笑った香耶は、笑顔なんだけど……なんだか、肉食獣みたいな迫力がある、と思った。
「ってことだから。Aもよろしくね」
「え」
「これ北斗。ちゃんと見て。覚えといて」
「…いや、松村くんのことはわかってるよ……」
「そ？ならよかった」
私の方にまで向けられるその笑顔。「んは(笑) 蛇に睨まれた蛙(笑)」「樹黙って」
……そうして私たちは、友達つながりの友達、になった。
4人で遊ぶことが増えて。それは就活が始まってからも変わらない。
「なんでよ、ふたりで遊びなよ」って諭す北斗くんと私。「ちゃんとふたりでも遊んでるし、4人でも集まりたいの！」って言う香耶と田中くん。
結局いつもそのふたりに折れて、遊園地やら、アミューズメントパークやら。コテージキャンプも行ったし、普通の買い物にすら駆り出されるようになった。
そんなことをしてたら必然、北斗くんと話す機会も増える。
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ぬめ娘(プロフ) - 初めまして🙇♀️みそ様の作品がとても大好きなので思わずコメントさせて頂きました✨本当に文章や言葉選びが素敵でどの作品も2、3周拝見いたしました🥰これからも勝手ながら影から応援させていただきます。 (2022年6月27日 23時) (
レス) id: 9b0e8af300 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそ
| 作成日時：2022年6月4日 21時
