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まずは一旦、状況を理解しようと思って、「あー……」と言葉を探す。「…酔ってるよね？」そう聞けば、「酔ってないよ？(笑)」って即答。「……酔ってる方が、正常な判断できる人？」「なんでよ(笑) 俺ヤバいヤツじゃん(笑)」
「忘れたいんだったらさー、次の相手でしょ」
「ん？んん…どうかな…」
「いや、絶対そうなのよ」
「てことで、俺。どう？」片眉を上げて、少しだけ首を傾げる。その姿が、やけにサマになってる。この時ばかりは、彼の顔の良さが少しだけ嫌になった。
「…や、付き合わないよ(笑)」
「え！？なんで！？」
「なんでって…」
「だって忘れたいんでしょ？適任じゃん、おれ」
「適任……それこそ、なんで？(笑)」
そんな、今日初めて会ったばっかりの女に。付き合おう、なんて…普通、言わないと思うよ。
けれど、慎太郎くんの突拍子もなさは続く。
「一目惚れした」
「……」
「って言ったら、信じてくれる？Aちゃん」
「……いや…詐欺かなって思う…」
「なんの詐欺だよ(笑)」
「もー信じてくれないんじゃん！」ふん、と荒く鼻から息を吹き出す彼。「本気なんだけど！」って、口をへの字に曲げる、彼。
「わかった、いいよ、じゃあ。信じなくて」
「…」
「付き合うのもいい。 "今は" ね？」
「…え、っと…」
「その代わり！」
目の前に、指を一本立てられる。
「覚えておいて、おれのこと」
「…」
「Aちゃんのこと、好きになったやつがいるってこと。ちゃんと、覚えておいて」
そして。ニ、と口角を上げて、下から覗き込むように言われる。「んで、ゆっくりおれのこと、知って？」
「…拒否権、」
「ない」
「…」
「…ていうかAちゃんさ。いっこだけ正直に聞かせてよ」
「…なに？」
「…俺のこと、ちょっとは "いいな" って思ってくれてるでしょ？」
じゃないと、二人きりでご飯なんて来ないよね？そう、言われて。
「…そんなこと」ない、って言いかけたけれど、彼の目を見て止まった。さっきまであんなに真っ直ぐ話していた彼なのに、その瞳が、…不安そうに揺れてる気がして。
「……いい人だなとは、思ってるよ」
「 "いい人" ね。…ん、十分(笑)」
一瞬だけ不服そうに口元が歪んだけれど、すぐにまたニコリと笑った。
── "いいな" なんて。こんな素敵な人を相手にして、思わない方がおかしい。けれどそれを口にするのは、彼の気持ちを受け入れることと同じだ。
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みそ(プロフ) - ひよりさん» ありがとうございます。楽しんでいただけたならよかったです🙇♀️💚 (2022年5月31日 13時) (
レス) id: 4d278d62fc (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - めちゃめちゃにきゅんきゅんさせて貰いました🤍最高でした😍 (2022年5月29日 23時) (レス) @page24 id: 67c39a707a (このIDを非表示/違反報告)
miso(プロフ) - UwUさん» すいません、変換できないようになっていたので直しました💦教えて下さってありがとうございます…！！！！ (2022年4月12日 21時) (レス) id: ecadc79423 (このIDを非表示/違反報告)
UwU - 25の松村さんのセリフ「元の名字」ってどういうことでしょうか？？ (2022年4月12日 0時) (レス) @page25 id: aca0757d01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそ
| 作成日時：2022年1月15日 22時
