35．独り言 ページ35
和｢…俺も…普通が良かったです｣
｢え…｣
和｢俺ら、小中学校行ってないんですよ。何かあったらいけないからって家庭教師つけられて、学校には行かせてもらえなかったんです。遠足とか運動会とか、そういう行事は皆無ですよ。酷くないですか？｣
｢……｣
和｢あと、デートのときとかもう最悪でした。二人で歩いてる後ろをずーっとついてくるんですよ。ついてくんなって言ったら、お父上様からのご命令ですから、とか言っちゃって。おかげで手すら繋げませんでした｣
｢……ニノ｣
和｢一番きつかったのはあれですね。会社の同期にごますられるんです。お父様に紹介して下さい、とか、お前が社長になったら俺を出世させてくれよな、とか。もう、俺は一体何なんだよっていう｣
｢ニノ｣
和｢あ、別に何も言わなくていいですよ。ただの独り言ですから。…さ、そろそろ行きましょうか｣
ニノは立ち上がって、あたしに背中を見せた。
｢ニノ！｣
和｢何ですか。何も言わなくていいって言っ…｣
面倒くさそうに振り返ったニノに、あたしは思い切り抱きついた。
背中に腕を回して、ぎゅっと抱きしめる。
和｢え？ ちょ…Aちゃん？｣
ニノは両手を顔の高さに上げ困惑していたが、あたしは構わずに言った。
｢ニノがこれまでいろいろ辛い思いをしてきたっていうのは分かりましたけど、でも｣
そこで言葉を切り、ニノの目を見つめる。
｢…あたし、ニノと会うことができて本当に良かったと思ってます｣
ニノは目を丸くした後、声を上げて笑い出した。
｢え！？ なな何で笑っ…｣
真面目に言ったのに！！
和｢ふふふ…すいません。何か今のAちゃんの一言で、全部どーでも良くなっちゃいました｣
｢え…それでいいんですか？｣
和｢いいんだと思います。Aちゃんのおかげですっきりしました｣
｢そ、そーですか…｣
よく分からなかったが、実際ニノは清々しい表情をしていたので、まあいいか、と思うことにした。
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おみくじ結果は「末凶」でした！
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† 黒音 桜 †(プロフ) - 唯さん＞ばれてた？まぁ、ヒントで分かるよねｗこれからは、桜でよろしくお願いします♪ (2011年12月1日 22時) (
レス) id: 032568e9cb (このIDを非表示/違反報告)
† 黒音 桜 †(プロフ) - さて！問題です！！私は誰でしょうか？ヒント：元く○み (2011年11月30日 20時) (レス) id: 698e0f8667 (このIDを非表示/違反報告)
まな - めっちゃ面白いです☆なんだろワクワクするっていうか、顔がにやけるっていうか･･･(ノ＞＜)ノなんて良い作品を作ってくれるんだぁ（＾o＾)更新頑張ってくださぁぁぁぁぁぁぁぁい(´Д`) (2011年11月24日 19時) (携帯から) (レス) id: 1e105c3d09 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - とても面白いです！ (2011年11月21日 7時) (レス) id: a973b553e0 (このIDを非表示/違反報告)
莉々亜♪ - 面白いです！！更新楽しみにしています。頑張ってください(^_-)-☆ (2011年11月19日 16時) (レス) id: f8b0e925a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：唯 | 作成日時：2011年10月31日 9時
