再会 ページ1
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何が悪かったのかと言えば、きっとこんな時間にコンビニに行ってしまったことだろう
こんな時間にアイス食べたいなーなんて思ってしまったから
だから、運悪く高校のときの元カレに出くわしたのだろう
「ねぇA聞いてる？」
『ん？ああ聞いてるよ』
「じゃあ早く答えてよ。なんで僕を振ったの」
なんで、か
そんなの言えるわけ無い
優しい彼のことだから本当のことを言ったらきっと自分を責める
悪いのは甘い覚悟であなたの傍にいた私
『他に好きな人できたから、って言わなかったっけ』
「…違うでしょ」
『……ほんとだよ』
缶チューハイとアイスが入った袋が揺れる
『ジソン、アイドルなのに外でこんなに話してて大丈夫なの？』
そう言うもジソンは黙ったまま私に一歩近づき私を引き寄せる
急なことだったので踏ん張れず、そのままジソンの胸に収まった
すかさず頭と腰に手を回され、身動きがとれなくなる
苦しいくらいにぎゅうって体重をかけて抱き締められて
『ジソン、苦しい』
そう言うと少しだけ弱くなった腕の力
私の肩に顔を埋めて私に縋るみたいにきつく抱き締める
鼻をすする音がするけど、泣いているのだろうか
空いている手をジソンの方に回して頭を撫でる
やっぱり少し痛んではいるけど、それでも綺麗な髪だった
大丈夫、大丈夫だよ
ジソンを落ち着かせられるように出来るだけ優しい声で囁く
アイドルという職種上、大変なことや心にくることもたくさんあるのだろう
小さくてちっぽけな批判が大きすぎるほどのファンからの愛を書き消してしまうことだってあるのだろう
『大丈夫だよ、ジソン』
弱くなっていた抱き締める力がまた強くなった
「…ごめん、もう大丈夫」
『良かった。あんまり無理はしないでね』
じゃあそろそろ、と別れようとした私をまた引き寄せるジソン
今度は抱き締められず、ただ彼の正面に近い距離で立たされた
「カトク、教えて」
『…アイドルとしてそれは…大丈夫なの？』
私はあくまで元カノ
彼は世界中にファンを抱えるプロアイドル
「大丈夫だよ。だからほら、早く」
本当に大丈夫なのか心配だが、誘惑に負けて交換してしまう私はやっぱり馬鹿なんだろう
元カノなのに
まだ彼を好きな私がいるから
スタンプを送って取り敢えず終わり
目の前でにこにこ笑っているジソンの目が暗く淀んでいるように見えたのは気のせいだろうか
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落ち椿 - 七彩さん» コメントありがとうございます！俺ですね！貴重なご意見ありがとうございます！助かります〜🥰 (3月19日 8時) (
レス) id: 5a9946419b (このIDを非表示/違反報告)
七彩 - 個人的には、俺の方が男らしさがあっていいんじゃないかなと思います！ (3月19日 5時) (レス) @page9 id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：落ち椿 | 作成日時：2024年2月12日 16時
