元の主、今の主【和泉守兼定】

再会 ページ4

4.再会




土方さんに似ている。そう思った。




だからこそ、気に食わない。



｢兼さん！何で来て早々あんなこと…！｣

｢俺は思ったことを言っただけだ｣




俺はあんたみてぇなひ弱そうな奴を主とは認めねぇ、そう言ったらあの女は煙草をふかしてニヤリと笑った。



芥子の匂いの向こうから、どこか懐かしい香りがして。それが余計に腹が立った。



俺と国広が言い争っていると見知った顔がふたつ、ひょっこり顔を出した。




｢ほら俺の言ったとおりだろ清光。この気配は和泉守だと思ったんだ｣

｢へぇ、ほんとに和泉守だ。久しぶり、人の身体はどーよ｣

｢おう、加州に大和守か。どうもこうもねぇよ、ったく｣

｢兼さん！｣




俺と国広の穏やかでない雰囲気に、安定が首を傾げる。




｢何かあったの？｣

｢あの審神者が気に食わねぇ。そんだけだ｣




キョトンと目を丸くする2人。しばらく黙って、互いに目を合わせて。




ぷっと同時に吹き出した。



｢な、何だよ｣



あの女とそっくりなニヤニヤ笑いを浮かべて、加州は俺の肩を軽く叩く。






｢ま、そのうち分かるんじゃない？｣

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