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1年前のある事件を起点として、私の記憶はそこから遡って5年間がすっぽりと抜け落ちてしまっている。




行ってきますと微笑んで私を抱き寄せてくれた愛する人。




AREA X0で幼少期からずっと一緒に生まれ育ってきた、勇敢な兵士だった。




その人も私の空白の中でいつの間にか死んでしまっていた。




当時の姉曰く、4年前。訪れた彼のお墓には一輪の花が供えられていて、そこでも私は今日のように泣いた。




私が忘れてしまった5年間の中で、私はこの悲しみをどうやって乗り越えたのだろう。それを聞いてもお姉ちゃんはただ小さく、悲しく微笑むだけだった。




自力で乗り越えるしかないのだと。そういうことなのだろう。




だが、それでも辛すぎた。もう二度と彼に会えないなんて。




あんなにも愛したあの人に、せめて最後の愛してるだけでも。







君に最後の告白をできたらと。







後悔ばかりが私を捕らえて離さないのだ。





「なんで……どうしてこんなことにッ…、」





結局私の涙が止まるまで、お姉ちゃんは私の背中を撫で続けていた。

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かな - 続き楽しみです! (2020年10月10日 22時) (レス) id: 95ffd40df7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねこた | 作成日時:2020年9月17日 3時

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