君に最後の告白を【Alan.S】 (ページ17)

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呼び方が白濱さんから亜嵐さんになった。

2年前に恋人が戦死したのだと知った。ずっとその人のことが忘れられずにいたことも聞いた。

流れ弾に心臓を撃ち抜かれて呆気なく。私は医者であって神様ではない、死んだ人間を生き返らせることはできない。その事がずっと憎かったと、泣きながらそう言っていた。

自分は無力だと繰り返すAの背中を撫でながら、人々を癒して飛び回る夜鶯が無力なはずがないのだと伝えた。

こんな世界を作り出したふざけた神様なんかより、君の方がずっと尊くて、優しくて、強い人間なのだと。

そして、キスをした。

「俺、Aのこと好き。すげぇ好き」

Aに告白をした。

こうして俺たちは恋人になり、同時期に俺はX0の司令官から実力を買われ、GENERATIONSという少数精鋭部隊を任されることになった。

Aと出会って半年ほど経った頃の話だ。

順風満帆だった。この上なく幸せだった。

その幸せも、突然ぶち壊された。

近隣のAREAとの戦争。俺は最前線でギリギリの戦いを続け、Aもまた衛生班の一員として掘っ建て小屋の野戦病院で兵士たちの治療に当たっていた。

その野戦病院が潜入した敵方の兵士によって爆破されたのだ。