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彼女から聞いたところによると、F21は投降した後正式にX0に吸収されたらしい。全ての自治権をX0に譲渡した結果、俺たちF21の兵士は今後X0軍の管理下に置かれるようだ。




まぁ上層部の顔ぶれが変わるだけで俺たち下々の兵士には大した変化はないのだろう。また新たな地で、新たな敵を殺すのみ。




家族とも無事再会を果たした。F21の領土が丸々X0の土地となっただけで特に大きな変化はないらしい。




多くの血を流した戦争も、結果だけ見れば丸く収まったのだろう。




組織とはこうして多くの犠牲を出しながら変わっていくものなのだ。その点に関してはもう諦めている。




俺もいずれ組織のために消費されるちっぽけな命に過ぎない。




だが、消費し尽くされようとしていた俺を、彼女は助けた。





「『夜鶯』」
「え?」





傷の検診をしていたAが、不思議そうな表情を浮かべて俺を見下ろす。俺はベッドに寝転がったままくすくす笑った。





「いや、ぴったりだなと思って。蓮見姉妹ってナイチンゲールの生まれ変わりなの?」
「そんな、ナイチンゲールは偉大な人です。お姉ちゃんはともかく、私なんて足元にも及びません」





慌てた素振りで手をぱたぱたと動かす様子を愛らしいと思った。




俺のタイプはセクシーグラマラス美女なのだが、こういう子も結構好きなのかもしれない。




お前は天性の女好きだな、とかつての同胞に笑われたことがある。否定はしない。




だが、Aに向く矢印はこれまで恋し愛されてきた女たちに向けていたどの感情とも少し違う気がする。




まだ恋ではない。




だが、いずれ恋に近しいものになる予感はしている。




一体何なのだろう、この気持ちは。

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かな - 続き楽しみです! (2020年10月10日 22時) (レス) id: 95ffd40df7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねこた | 作成日時:2020年9月17日 3時

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