【ヒロアカ】死神、時々学生。【MHA】 (ページ6)

今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:32,794 hit

渋山の惨劇と死柄木ページ6

Aがひらりとローブを翻して降りていった。

双眼鏡を使ってそれを眺めていたがやり方がスムーズであり

慈悲の慈の字も、容赦の容赦の字も無かった。

通信機から聞こえた餓鬼のヒーローを呼ぶ声。

次の瞬間鎌で餓鬼の首を切り離した。

辺りが赤く染まる中、自己紹介をした後、鎌を一回転させた。

辺りの人は体の一部が絶対に切り離されたり等、血を流していた。

嗚咽や悲鳴が無線無しでも耳に届く。

あぁ、なんて良い気味だ。コイツのやり口は俺に刺激を与えてくれてゾクゾクする。

走り出し、人を次々と斬る。

アイツが真っ赤に染まっていく。

鎌も、周りの奴も真っ赤に染まっていく。

無線で声をかける。

もうあんなに人を切っているにもかかわらず１０秒しか経っていないと言う事実。

「おい、お前降りてから今で１０秒くらいだぞ

すげぇ数やってるな。

もうちょいヴィラン連合の広報頼むわ」

ちょっと調子に乗りすぎたか？

『ヴィラン連合トップの為に!

ヴィラン連合活躍の為!

ヒーロー撲滅!

ヴィラン連合の為に!』

そう一回だけ叫んでいた。

鎌を振り回し、投げ。

アイツが今まで経験して来た辛い事を発散しているのが良く伝わってくる。

人の生死を司る。死人を個性で増やす。

本当に死神のようだ。

あの無線から２０秒後、始まって３０秒後だ。

もうそろそろ警察やTV局が動くかもしれない。

TVヘリがきたら厄介だ。

「上がって来い」

そう声をかける。

『了解』

と帰ってくる。

Aが上りきる前に電話で黒霧を呼んだ。

「終わった。あのビルのままだからな」と。

返事を聞く前に電話を切った。

そしてAが戻ってきて変声機を取り外した。