１９１話 ページ42
文化祭当日。
前日もうまく出来ていたため皆ヤル気満々だ。
本番の会場、本番のセット、本番の衣装。
「それではよろしくお願いします!!」
「「よろしくお願いします!!」」
舞監督が挨拶をすると役者全員で挨拶をした。
準備をし、合図を送ると舞台の幕が開く。
騎士と水の精。
一人の騎士が水の妖精と結婚するが王様の姪と結婚をしてしまい、約束を破った罰として死んでしまうという話。
「僕のことをずっと見守っていてくれた心優しいあなた。あなたのような美しい人と側に寄り添い続けられるなら僕はなにもいりません…」
「もちろん側に居続けます。けれどひとつだけお願いが…私と結婚してください。もしあなたが他の人と結婚したならば………あなたは死んでしまうでしょう。」
「僕の愛する人よ、姿を見せておくれ。」
「えぇ、あなた。あなたのために用意したワインとパンよ。」
「なんや君。結婚してへんのならウチの姪っ子と結婚せぇへんか?」
「そんな…!!」
観客もざわめく。
「あなたと結婚できるだなんてアタシ嬉しいにゃ〜…」
「ぼ、僕も同じ気持ちです…」
「本当に?!やったー!!」
「あなたは私との約束を忘れてしまわれたのですね…」
「…っ!!皆さん!実は僕には妻がいたのです!心も姿も美しい妻が…でも僕はその妻との約束を破ったために罰で今から死ななくてはなりません!!」
「そんにゃ!!」
「気にしないでください。僕は嬉しいのです。愛しい妻と共に永久にいられるのですから…」
桜乃が一度台詞が飛んでしまったが、神秘的なシーンの再現などがきちんとできていてうまくいった。
賢者の贈り物。
クリスマスイヴ、貧しい若い恋人がお互いにクリスマスプレゼントを送るために女は髪を売り、時計の鎖を男は時計を売り、櫛を買ってプレゼントを用意する話。
「ねぇジム。私はあなたと一緒にいれて幸せだわ。」
「僕も同じ気持ちだよデラ。君と一緒にいればこんな寒い日でも心が暖かいよ。」
「私のこの髪…どうか買っていただけないでしょうか?」
「僕のこの時計…どうか買っていただけませんか?」
観客席から鼻をすする音が聞こえる。
「デ、デラ…!!その髪はどうしたんだい?!」
「ジム。あなたこそいつも持っている時計は…!!」
二人しか登場人物のいない劇。
スラスラと進み、ミスもなく終わった。
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みかん - 更新頑張ってくださいテニラビやってますぜひ申請お願いしますいいねもおくりますみかんですねんです (2019年9月6日 2時) (
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作者名：メリルリンチ | 作成日時：2018年4月19日 23時
