１８９話 ページ40
美女と野獣で台詞がきちんとあるのは跡部とAだけ。
二人で台詞合わせをして他の人とも含めて練習の日を話すと解散した。
本番まであと二週間。
練習を重ねるうちにAは跡部の凄さに驚いた。
今は本番と同様のセットで通し練習をステージでしていた。
「あーん。お前みたいな汚い老婆など誰が泊めさせてやるか!」
「真実の愛…だと?そんなものあるわけねぇ…」
「お前の娘をつれてきな!!そうすれば許してやろうじゃねぇの!」
跡部景吾が演じているのは分かっているのに跡部景吾という存在が野獣になっているように見えた。
シーン1〜2の通しが終わる。
練習が終わるとAと跡部は衣装の確認に行った。
被服室に着くとそこには皆が揃っていた。
「お疲れさまです!!」
Aが入ると跡部が続いて入った。
「お疲れ様Aちゃん。」
「桜乃ちゃん!」
Aは部屋に入り、桜乃と菜奈の近くにいく。
「では、皆さん来たようですので試着の方をお願いします。」
採寸のときにもいた跡部財閥のデザイナーがお辞儀をしながらそう言った。
名前を呼ばれた人からどんどん試着していく。
まず最初に出てきたのは大石、菜奈、忍足、菊丸だった。
「わ〜…!衣装着ると気持ちが一気にデラになりますね。」
「あぁ、これでもっと役に入り込めそうだ。」
「兄さんかっこいい〜…!!」
二人が演じるのが貧しい町民とすぐに分かる。
でも、そんななかにもどこか上品さを感じる。
並んでいる姿は本当に恋人のように見えた。
「ﾌｯ…自分で言うのもあれやけど似合っとるわ〜…」
「侑士きめぇ。」
「ん〜…ドレスを着るなんて思ってもなかったにゃ〜…」
ずる賢そうな王様と本当に男なのかと思ってしまうほど可愛いお姫様がいた。
「でも、とっても似合ってますよ!可愛いです!」
菜奈のその言葉に菊丸が本当に嫌そうな顔をしたため皆はそれを笑った。
「こら〜!笑うな〜!!」
２回目に出てきたのは七人の小人たち。
色違いの全く同じ服を着た七人。
「これめっちゃ動きやすいぜ!」
「うん、小人っぽくていいね。」
「この三角帽被ってるとなんだか眠くなって…zzz…」
「これくらいで騒ぐなんて激ダサだぜ!」
男らしさのなかにもメルヘンな雰囲気があるが、背が高いため小人には見えなかった。
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みかん - 更新頑張ってくださいテニラビやってますぜひ申請お願いしますいいねもおくりますみかんですねんです (2019年9月6日 2時) (
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作者名：メリルリンチ | 作成日時：2018年4月19日 23時
