187話 ページ38
「ですので私たちは4つの劇を行うことになります。」
「別に4公演やるのは良いけど、準備とかはどうするんだにゃ?」
「それは…」
「俺様の方で負担する。また、台本やセッティングなどは両校の演劇部が手伝うと承認を得た。」
跡部はそう言うと立ち上がり、Aの横に来た。
日吉はため息をつき、氷帝の他の部員からもいつものことだというよな反応だった。
「先に配った資料を見てくれ。ここに書かれているのは全て演劇部が作ってくれた台本だ。この中から自分の好きなものを…そうだな、15分時間をやる。読んで1つ気に入ったのを選びな!」
跡部がそう言うと皆は台本に目を遠し始めた。
Aも椅子に座り、目を通す。
美女と野獣。
アラジン。
賢者の贈り物。
騎士と水の精。
白雪姫。
人魚姫。
全て恋愛ものだった。
「全部恋愛ものなんだな。」
宍戸がそう言うとAはレギュラー陣を見回した。
改めてよくちゃんと見れば皆顔が整っている。
「そういうことか〜…!!」
机に突っ伏してそう言うと海堂が驚いたような顔でこちらを見た。
「どうした。」
「いや、何でもないです…」
改めて台本に目を通し、読み終わると跡部が喋りだした。
「では、資料の一番最後のページの投票用紙にやりたい台本の名前を1つ書いて提出しろ。それで今日は解散だ。」
跡部はそう言うと自分の投票用紙をテーブルのしたに置いてあった箱にいれた。
皆が続々と箱に投票用紙を入れていく。
Aは改めて台本を一つ一つ読んでいく。
ある程度読み、顔をあげるともう人がほとんどいなかった。
「A、決まった?」
隣を見ると不二がそこに座っていた。
「周助さん!やっと決まりました…」
Aは投票用紙を切り取ると題名を書いた。
「へぇ…美女と野獣なんだ。」
「はい、どれもよかったんですけどこれが一番良いかな〜って。」
「僕は白雪姫にしたよ。」
「あれ?なんか意外です。」
Aが笑いながら言うと〔確かに〕と不二も笑った。
咳払いが聞こえ、振り向くと海堂、日吉、跡部、手塚、乾、樺地がこちらを見ていた。
「決めたならさっさと開票作業するぞ。あーん?」
「あ、すいません!!」
「不二、お前も手伝いやがれ。」
「Aがいるからやるよ。」
「樺地。」
「ウッス。」
樺地は机の上に紙を出した。
みんなで協力してどんどんホワイトボードに集計結果を書いていく。
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みかん - 更新頑張ってくださいテニラビやってますぜひ申請お願いしますいいねもおくりますみかんですねんです (2019年9月6日 2時) (レス) id: 84f3235ae9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メリルリンチ | 作成日時:2018年4月19日 23時