１７５話 ページ27
コートの近くまで来る。
「皆さ、こっち、です!」
「ったく…手のかかるやつだぜ。」
「嘘だったら承知しないぞ青学マネ!」
「そいにそんな甘こーねぇらんどぉー!!」
「今わかったぞ…記憶喪失で会場中の同情を引こうって魂胆か…」
コートのドアを勢いよく開ける。
選手達が流れるように入る。
「お、お前らは…!?」
Aも息が上がり、ふらふらになりながらもコートに入る。
コートの中になぜか乾と海堂がいたがどうせ抜け出したのだろうと気に止めなかった。
「A、お前…!!」
「桃、先輩…!!お待たﾝｯ…せしまっした…!!」
拙いながらもいい終えるとAは入り口近くに座り込んだ。
汗が流れ、Aは汗をぬぐう。
桃城はAに近寄るとタオルを渡した。
「A、お前の気持ち……無駄にはしないぜ。」
「そうして…ください。」
渡されたタオルを素直に受けとるとAは使わせてもらった。
右手首に着けたリストバンドをAは見つめた。
越前はどんどん試合を行ううちに記憶が少しずつ戻った来ていた。
今ではもう生意気な性格は戻っていた。
越前の相手をしていた桃城が戻ってきた。
「A、もう休めたなら報告いくぞ。」
「任せてください!兄さんたちにもう平気だと伝えましょう。」
Aがそう言って立ち上がると桃城は〔すいませんがよろしくお願いしまーす!!〕と大きな声で選手達に言った。
二人で会場に向かって走り出す。
桃城はAの腕を掴んで走っていた。
Aも桃城のペースについていくために必死に足を動かした。
会場にはいるとすぐに桃城は大声を出した。
「部長ぉーーーーっ!越前の記憶っ!!今まで対戦した他校のライバル達と再び戦うことで徐々に取り戻し始めてます!!」
「桃っ!!大石!!」
それを聞いた皆の顔はどこか安心したようだった。
「菊丸せんぱーーい!!お兄ちゃーーん!!時間稼ぎ、ありがとうございましたーーーーっ!!」
二人が頭を下げると菊丸と大石はなにかを話すとシンクロを発動させた。
「こいつら自在にシンクロを操れるレベルまで!?」
立海から動揺が走る。
桃城はレギュラー陣の元へ戻り、Aもコートに戻ろうとしたが跡部に手招きされた。
「あれを見な。」
跡部の指差す方を見るとラケットを持った真田がこちらに向かってきた。
「俺様も付き合ってやるぜ。」
「案内します。」
Aは二人の間に並び、歩き出した。
真田と跡部、その間に立つ青学のマネージャー。
その姿を観客は目を見開いて見つめた。
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みかん - 更新頑張ってくださいテニラビやってますぜひ申請お願いしますいいねもおくりますみかんですねんです (2019年9月6日 2時) (
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作者名：メリルリンチ | 作成日時：2018年4月19日 23時
