6 ページ20
薬研目線
「……なんか…面白くねーな、その話」
薬研「俺が一晩悩んで作った話を遮った上につまらんだと？」
「起承転結がなってないだろ。
初めの方はまだマシだったけどさ、途中から意味わかんないな。
急に死ぬは、刀剣がそいつの代わりにやり残したことをしようとするとか、展開が急すぎて追いつかない」
そう言ってAはハンバーガーを齧り、咀嚼する。
薬研「まあでも、一晩クオリティーにしたらまだマシなんじゃないか？」
「自分で言うな」
はふぅと息を吐いてAは立ち上がる。
………そろそろ出陣の時間だ。
「んじゃま、行ってくる」
薬研「………あぁ。
気をつけろよ？じゃないとまた…」
「三日月が…だろ？
片腕なくなった所で、また元に戻るんだけどな…。
なんであんなに取り乱すんだ？」
薬研「……三日月の旦那だけじゃない」
「わかったわかった。
それにしても、お前もあいつらも、なんでそんなに俺に執着するんだ？
"先生"とか"A"って呼んでくれるのは多分嬉しいけど」
薬研「………」
「あ、そう言えば薬研、
.
.
.
さっきの話に出てきた楓花って奴とAって奴の見た目の特徴俺と似てたけど、もしかしてモデルって俺だったりするか？」
薬研「…さあな」
素直じゃないなとだけ言って、Aは無機質な扉の向こうへ消えていく。
重い足取りで部屋に戻ると、乱が浮かない顔をしながら、五虎退と秋田を寝かしつけていた。
乱「先生…どう？」
薬研「駄目だな……記憶を無くしたままだし、自分の事を道具みたいに思ったままだ」
乱「記憶はなくていいよ…。
思い出したら辛いだけだもん………」
俺達診療所の連中は政府に案内されるまま、記憶をなくしたAと地下施設で生活をしている。
理由はわからん。
突然過ぎて、今でも何が何だか………。
Aが壊れているのは目に見てわかる事だ。
死んだ人間を生き返らせて、汚れ仕事を押し付ける。
Aはそれに耐えられなかった。
だから記憶を捨て、自分を道具だと言うのだろう。
そんなAを助けたいのに、何も出来ない自分がただただ嫌だった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うわばみ(プロフ) - せんらさん» 勿体ないお言葉ありがとうございます！ (2019年9月8日 0時) (
レス) id: 1627c77424 (このIDを非表示/違反報告)
せんら(プロフ) - すごくおもしろかったです！薬研と夢主があったシーン、すごく感動でした。これからも応援してます！！ (2019年9月7日 18時) (レス) id: 1e2db71dc0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うわばみ | 作成日時：2019年8月16日 23時
