安堵 ページ6
「ただいま〜」
信濃「先生おかえり〜！」
燭台切「Aくんおつかれってぇぇ！
ちょっとどうしたの二人とも？！
あぁ、ほら、すぐ手入れ部屋に！」
「光忠落ち着け、俺は大丈夫だ。
信濃、薬研を手入れ部屋に案内してやれ。
背負って行ってやれよ。薬研歩けないからな」
テキパキと刀剣達に指示を飛ばしながら、Aは家の奥に消えていった。
信濃に背負われながら、俺は家の中を軽く見渡す。
刀剣の数はわからないが、それなりの数が揃っていて、二振り目はいない。
無駄に花を飾ったりもせず、ただの民間の家だと錯覚しそうになる。
信濃「病院って感じしないよね」
薬研「あぁ、ただの家みたいだ」
信濃「外には畑とか、馬とか、牛とか、鶏とかいるんだよ、ここ」
部屋の襖を開けて、信濃は俺を床にそっと降ろす。
座った途端、手入れ道具がふわふわとひとりでに浮いて、随分と優しく手入れをし始めた。
信濃「先生はね、霊力が物凄く強いから手入れ部屋自動化しちゃったんだって。
余裕がある時は先生が手当してくれるけど」
信濃は向かいに座ってニッコリと笑う。
傍から見れば元気そうだが、ここは精神診療所。
こいつも何かしら問題を抱えているんだろう。
薬研「信濃、お前はなんでここに来たんだ？
俺は…まあ、あれだが…」
信濃「俺はね、大将を守れなかったんだ…。
そのせいで、大将は…片目が見えなくなっちゃって………。
俺……大将の傍に居るのが…怖くなっちゃった………」
俺はなんて答えていいかわからず、ただ黙って信濃の話に耳を傾けていた。
信濃「でも、最近大丈夫になってきたから、俺はそろそろ退院するんだ。
また大将の傍に居ていいんだって」
少し暗い顔はしていたが、一瞬で笑顔になった信濃に、俺はバレないように安堵の息を吐いた。
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うわばみ(プロフ) - 桃さん-修正しました。ご指摘頂きありがとうございます！ (2019年8月18日 22時) (
レス) id: 1627c77424 (このIDを非表示/違反報告)
桃 - 治せないのページの謙信景光が「検診景光」になってます！ (2019年8月18日 21時) (レス) id: 7f966a9c98 (このIDを非表示/違反報告)
皐月 - すごい面白いです絵も上手でびっくりしました (2019年8月18日 13時) (レス) id: 7bf19f4020 (このIDを非表示/違反報告)
てほゆの(プロフ) - 続きがとても楽しみです！頑張ってください！！ (2019年8月17日 14時) (レス) id: 0f495494f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うわばみ | 作成日時：2019年8月11日 22時
