B3-9 ページ35
狭い空気口の中を進むと、一番奥の壁に『神を信じるか？』と書かれていた。その下には『YES』『NO』と掘られたボタンらしきものがはめ込まれていた。
「かみ……さま？」
ショッピは、もうあまり働いていない頭に『俺の神様』浮かべて、『YES』を押し込む。するとカチッと音がしてカードキーが吐き出される。
急いで戻ると、すぐ下でAが待っていた。
「ショッピ、もう時間が……！」
「ちょい待って、今降り…っ！？」
予想より毒が回ってるのか、足を滑らせてショッピは足から下に落ちた。なんとか着地するも、そのままバランスを崩し、支えようとしたらしいAも巻き込んで地面に倒れ込む。
その時、パキッという不吉な音が、二人のすぐ側から聞こえてきた。
「あっ」
「……え？」
顔を上げると、地面には倒れた衝撃で真っ二つに割れたカードキーが転がっていた。
「……うそ、やろ」
思わず口から零れた独り言をかき消すように、またあの汚い高笑いが聞こえてきた。
『ちょっとまってくれ！まさかの強制ゲームオーバー！？おかしくってどうになりそうだ！
まだまだ楽しみ足りないけど、仕方ない。罪人はルールを守らないと。
さあ！皆様お楽しみ、強力な毒ガスタイムだ！』
放送が終わると、ブザー音がしてガスが注ぎ込まれる独特の音がし始める。絶望感に浸るショッピを不安そうに見つめながら、Aはカードキーを拾い上げる。
「……どうするの？」
「えっ……と……」
辺りを見渡すと、霞んだ視界の先にリモコンが見えた。ショッピは止まりそうな思考に鞭を打って、リモコンから電池を抜き取り、持っていたハンカチで包んで針金で固定する。
「金庫の中に、はよ入って……！」
「わ、わかった…？」
訳も分からないまま、Aはショッピと二人でギリギリ入れるかどうかの金庫に入り、少々強引に扉を閉めた。
次の瞬間、鼓膜が破れそうな爆発音がして、金庫が大きくガタンっと揺れた。
「……っ！？」
爆発音がした時、Aの体が微かに震え始めた。怯えたみたいにショッピにしがみつく。
音の余韻が完全に消えてから、Aは恐る恐る顔を上げる。
「……ど、どう、なった？」
「ガスが可燃性っぽかったから、爆発させて入口吹き飛ばしただけやで」
涼しい顔でそう説明するショッピとは裏腹に、Aは真っ青な顔で「……へぇ」とだけ呟いた。
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ネロ - らっぴょこさんさん» 同じく (2021年3月26日 21時) (
レス) id: 60a73795c6 (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ��(プロフ) - ルキさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年10月30日 22時) (レス) id: baf7cd5c38 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - あぁぁぁっぁ好きっ！(唐突)更新頑張ってください！応援してます！ (2020年10月30日 21時) (レス) id: cf78d11b1b (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ��(プロフ) - らっぴょこさんさん» そう言って貰えて嬉しいです。これからものんびりですが、頑張ります。 (2020年9月13日 21時) (レス) id: 5c7d5c749b (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - あ、好きです。殺戮の天使もdも好きなので､､、こういうフリーホラーゲームとコラボ(？)してる作品って少ないですので､めちゃテンション上がりました！応援してます！ (2020年9月12日 23時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うわばみ�� | 作成日時：2020年8月15日 17時
