B3-2 ページ28
『でも、通してしまっても構わないが、実は俺はまだ準備が終わってないんだ。
だって今まで寝てたんだからな！
だから俺も準備するから、お前たちも裁かれる準備をしてくれたまえ。
やっぱり罪人といえば、白黒ボーダーのマグショットで決まりだろ！
きちんと手順を踏まないと、通さないからな！』
マグショット？と首を傾げるAに写真を撮ることだと耳打ちをしながら、ショッピはスピーカーを睨みつける。霞んだ記憶にいる誰かとは違う、不快感が募る低い大声に、頭と耳が痛かった。
『そうそう、お前もだよ、ショッピ・フォスター。せいぜいそれらしく撮っておくれ。
______俺は断罪人。あぁ！罪深い罪人ども！たっぷり痛めつけてやる！俺はそれが、許された人間なのだから！』
自分に酔ったみたいにそう言い放って、スピーカーの放送は一方的にブツリと切れた。
隣でAがため息をついた気がしけれど、生憎ショッピはそれどころではない。"罪人"の一言が呪縛みたいに頭をぐるぐると回って離れない。
「………罪人」
罪を、犯した人間。
「……ショッピ？ねぇ、聞いてる？」
「ん？」
「疲れてる？眠いの？」
「大丈夫やと思う…」
ショッピはAに手を引かれながら、鉄格子の奥の部屋へ進む。そこには、マグショットを撮るためのポラロイドカメラと、白黒ボーダーのベニヤ板が立ててあった。
「だいぶ古い機種やな、これ」
「わかるの？」
「ある程度なら」
机の上に置いてあるネームプレートを手に取って、珍しいものを見るみたいにカメラを見ているAを振り返る。Aの首にネームプレートを掛けたとき、パシャッと音がしてシャッターがきれた。
「……なんか押した？」
「…これ」
Aが指さしたのは、タイマーセットのボタン。黒いダイヤル式のボタンの中央には、白い文字で『20』と表示されている。
「A、ちょっとあそこに立っててくれへん？」
「うん、いいよ」
こんな状況だが、二人は意外にもどこか楽しそうだった。Aは写真なんて撮ったことは数える程だし、ショッピも久しぶりに馴染みのあるものを触れて、少し心が踊る。
身長の問題もあり、ショッピはAを軽々と抱き上げる。Aも小鳥を掌に乗せ、ポラロイドカメラを見つめた。
数秒後、パシャッとシャッター音がして、ポラロイドカメラから、今撮ったばかりの写真が吐き出される。それと同時に、カチャっと鍵が開く音が響いた。
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ネロ - らっぴょこさんさん» 同じく (2021年3月26日 21時) (
レス) id: 60a73795c6 (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ��(プロフ) - ルキさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年10月30日 22時) (レス) id: baf7cd5c38 (このIDを非表示/違反報告)
ルキ(プロフ) - あぁぁぁっぁ好きっ！(唐突)更新頑張ってください！応援してます！ (2020年10月30日 21時) (レス) id: cf78d11b1b (このIDを非表示/違反報告)
うわばみ��(プロフ) - らっぴょこさんさん» そう言って貰えて嬉しいです。これからものんびりですが、頑張ります。 (2020年9月13日 21時) (レス) id: 5c7d5c749b (このIDを非表示/違反報告)
らっぴょこさん(プロフ) - あ、好きです。殺戮の天使もdも好きなので､､、こういうフリーホラーゲームとコラボ(？)してる作品って少ないですので､めちゃテンション上がりました！応援してます！ (2020年9月12日 23時) (レス) id: c590781f3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うわばみ�� | 作成日時：2020年8月15日 17時
